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独立・開業

ラーメン屋の開業資金はいくら必要?開業の準備や資金調達の方法まで解説

ラーメン屋の開業資金はいくら必要?開業の準備や資金調達の方法まで解説

ラーメン屋の開業は飲食経験者だけではなく、プロ野球引退後に未経験からでも開業している人もいて、初めて開業する人にもおすすめです。この記事では、開業までの準備や開業資金、成功するためのポイントについて解説します。

ラーメン屋の開業に必要な準備

ステップアップ

ラーメン店を開業するというのは、多くの人にとって魅力的なアイデアです。しかし、その前にしっかりと準備を整えることが成功の鍵です。初心者でも理解しやすいように、ラーメン屋の開業に必要な準備を2つの重要なポイントに絞って説明します。

店舗選定のポイント

ラーメン店を開業する際に、まず最初に考えるべき重要なステップが店舗選定です。

開業する場所を選ぶ際、周辺環境が特に重要です。繁華街や学生街、オフィス街など、ターゲット顧客に合った立地を選びましょう。例えば、学生が多いエリアであれば、手頃な価格のラーメンが受け入れられるかもしれません。

また、選んだ場所には競合他社がいるでしょう。競合店の数や提供するメニューを調査し、自分の店の差別化ポイントを見つけましょう。例えば、特製の自家製麺やスパイシーなトッピングなどを提供するなど、様々なところで差別化ポイントがあります。

そして、店舗の賃料やランニングコストを計算し、予算内で収益を上げられるかどうかを確認することも大事です。高すぎる賃料は収益を圧迫する原因になります。

スタッフ採用とトレーニング

ラーメン店の成功には、スタッフの存在が欠かせません。スタッフ採用とトレーニングについて考えてみましょう。

キッチンスタッフやホールなどのスタッフを採用する際に、経験や技能だけでなく、コミュニケーション能力やチームプレイ能力も重要です。フランチャイズで開業する場合は、本部が採用まで支援してくれるかもしれません。

また、スタッフにはラーメンの調理法や提供方法、接客マナーを教えるトレーニングが必要です。フランチャイズで開業する場合は、本部が教育機会を提供してくれるでしょう。

そして、スタッフのモチベーションを高めるために、評価制度や報酬体系を設けましょう。モチベーションが高まるとお客様に対するサービス品質も向上します。

ラーメン屋の開業に必要な資格と免許

資格

ラーメン屋を開業するためには取得しないといけない資格や免許があります。以下では、3つ紹介します。

食料品衛生責任者

飲食店に1人以上は在籍していないといけない国家資格です。オーナーが自分で取得するか、従業員に取ってもらうか、資格保有者を雇うことが必要です。

各都道府県で行われている講習を受講終了して、保健所に申請することで資格を取得できます。または、栄養士、調理師、製菓衛生師などの資格を保有している方は、保健所に申請するだけで大丈夫です。

飲食店営業許可

飲食店を営業するためには、飲食店営業許可を保健所に申請する必要があります。申請の前に食品衛生責任者を取得しておかないといけませんので、早めに準備しておきましょう。

申請後、間取りや立ち入り検査等での審査が通れば、無事許可証が交付されます。

防火管理者

収容人数が30人以上の規模の飲食店を開業するときにのみ、防火管理者を設置しないといけません。従業員を含めた人数です。

施設の延べ面積が300㎡以上の場合、甲種防火管理者(2日間で約10時間で8,000円の講習)の資格が必要です。

逆に、施設の延べ面積が300㎡未満の場合、乙種防火管理者(1日約5時間で7,000円の講習)の資格が必要です。

ラーメン屋の開業費用

費用

ラーメン屋を開業する際、初期費用と運営資金の計画は非常に重要です。ここでは、ラーメン屋の開業費用について、初心者にもわかりやすく説明します。

初期費用の内訳

ラーメン屋を開業するには、さまざまな初期費用がかかります。これらの費用は、事業を立ち上げるために最初に支払う必要があるものです。

一般的にラーメン屋を開業するには、1,000万円以上が初期費用でかかることが多いです。

項目 内容
店舗の賃料 選んだ店舗の賃料が初期費用の一部です。契約時に1~3カ月分の家賃の支払いが必要です。
内装や外装の工事費 店内の内装工事や調理設備、テーブルやイスの設置などで500~1,000万円が相場です。店外の外装工事は100万円以内で済むことがほとんどです。
厨房内の設備 キッチンで使用する設備費が200~300万円ほどです。
食器などの備品 料理で使う食器や調理道具などで100万円以内と考えておきましょう。
ライセンスと許可 飲食業を営むために必要なライセンスや許可の取得費用も考慮する必要があります。こちらは数万円です。
広告と宣伝 オープン前に宣伝費用を確保し、お店の知名度を高めるために使います。店によりますが、数十万円と考えておきましょう。

運営資金の計画

初期費用だけでなく、運営資金の計画も重要です。運営資金は、日々の経費や従業員の給料、食材の仕入れなど、店を運営するためのお金です。

店舗の規模によりますが、売り上げが500万円上がる店舗と仮定した場合、約400万円が1カ月の運営資金となります。

項目 内容
固定費 月々の賃料、光熱費、水道代、インターネット接続料などの固定費用。15%前後で抑えましょう。
人件費 シェフやホールなどの従業員の給料。売り上げの20~30%が目安とされています。
仕入れ費 ラーメンを提供するために必要な食材や調味料を仕入れるための費用。運営資金のメインであり、売り上げの30~35%と考えておきましょう。
宣伝とマーケティング 広告、チラシ、ウェブサイトの運営などの宣伝費用。こちらは月にもよりますが、1~3%で考えておくとよいでしょう。

売り上げが500万円ほどの店舗と仮定した場合

項目 資金
固定費 75万円
人件費 150万円
材料費 150万円
宣伝費 15万円
合計 390万円

ラーメン屋を開業する際、運営資金は半年分以上の準備しておくことが望ましいです。なぜなら、最初の数か月はお店が知名度を上げ、利益を上げるのが難しいからです。

例えば、お店が開業してからしばらくはお客様が増えず、売上が伸びないかもしれません。

しかし、運営資金が十分にあれば、経営を円滑に続けることができ、予期せぬトラブルにも対処できます。

ラーメン屋の開業費用の調達方法

資金調達

ラーメン屋を開業するためには、必要な費用を調達する方法を知ることが大切です。ここでは、開業費用の調達方法を、初心者でも理解しやすいように解説します。

自分で貯金する

ラーメン屋を開業するために、自分で貯金する方法は最もシンプルなアプローチです。

メリット: 貯金による調達は借金を背負わないため、ビジネスの収益が直接自分のものになります。また、利子や返済のストレスがなく、精神的、経済的に安定感があります。

デメリット: 開業までに時間がかかる場合があり、ビジネスを早く始めたい場合には向かないかもしれません。

家族や知人に借りる

家族や友人からお金を借りる方法もあります。これは、信頼関係がある人から資金を調達することです。

メリット: 低金利または無利子で借りることができる場合があり、返済条件が柔軟であることが多いです。信頼できる人からの借入は、ビジネスの成功に向けて力強いサポートとなることがあります。

デメリット: お金を借りることは、関係を悪くする可能性があるため、注意が必要です。また、お金を返済する責任がありますので、返済計画をしっかりと立てることが重要です。

銀行などの金融機関から融資を受ける

多くの場合、銀行や信用金庫などの金融機関から融資を受けることができます。その中でも、日本政策金融公庫を使う人が多いです。

メリット: 金融機関からの融資は、大きな金額を調達するための強力な手段です。低金利の借入条件が提供されることが多く、返済プランを柔軟に調整できることがあります。

デメリット: 一部の融資プランには保証人が必要な場合があり、保証人を探さないといけません。

補助金や助成金を活用する

一部の地域では、新しいビジネスをサポートするために補助金や助成金が提供されています。これは、特定の条件を満たす場合に受けられる資金です。

メリット: 補助金や助成金は、開業費用の一部をカバーするための貴重な支援です。条件に合致する場合、返済の必要がないことが多いです。

デメリット: 補助金や助成金は競争率が高いことがあるため、受給するまでに時間がかかることがあります。また、一部のプログラムには厳格な条件が設定されていることもあります。

ラーメン屋開業のメリットとデメリット

メリット・デメリット

ラーメン屋を開業することは、多くの魅力的なメリットと同時に考慮すべきデメリットも存在します。ここでは、ラーメン屋開業のメリットとデメリットについて詳しく説明します。

ラーメン屋開業のメリット

専門の知識が不要

専門の知識が不要なので、始めやすいのが特徴です。前職で飲食関係で働いていない方でも始める方もいます。

特に、フランチャイズで開業する場合は研修制度がしっかりしているので、安心です。

比較的低い原価

ラーメンの原材料は比較的安価で入手しやすく、利益率を高めることができます。これにより、経営が安定しやすい特徴があります。

カスタマイズ可能

ラーメンのメニューは多様で、カスタマイズが容易です。お客様の好みに合わせたバリエーションを提供することで、幅広い客層を引きつけることができます。

ラーメン屋開業のデメリット

激しい競争

ラーメン業界は競争が激しいため、新規参入者にとっては競り勝つのが難しいことがあります。成功するためには差別化が必要です。

長時間労働

飲食業は朝から深夜までの長時間営業が一般的です。経営者は忙しいスケジュールを調整しなければなりません。

成功と失敗のカギを握るポイント

成功の秘訣

ラーメン屋の経営において、成功と失敗のカギを握るポイントはいくつか存在します。ここでは、成功への道と失敗を回避するために考慮すべきポイントを初心者でも理解しやすいように、わかりやすい説明します。

集客に必要な立地条件

成功するラーメン屋を経営するためには、適切な立地条件が非常に重要です。立地条件はお客様が店舗を訪れるかどうかに大きく影響します。

理想的な立地条件は、人通りの多い繁華街やショッピングモール、オフィス街など、多くの人々が通りかかる場所です。また、競合店が少ないエリアも有利です。

ユニークなブランディング

ラーメン屋を成功させるためには、ユニークなブランディングが必要です。ブランディングはあなたの店を競合店と差別化する方法です。

例えば、メニューや店舗デザイン、ロゴ、サービススタイルなど、独自性を持たせる要素を考えましょう。お店のストーリーや価値観も重要です。

販促活動の戦略

ラーメン屋を成功させるためには、効果的な販促活動の戦略を立てることが必要です。良い料理を提供しても、それを認知してもらわなければ成功しづらいです。

認知してもらうためには、ウェブサイトやSNSを活用して集客しましょう。特に、流行りのSNSで宣伝することで有名になりやすいです。

また、地域コミュニティでのイベントやパートナーシップを通じてオフラインでの宣伝も効果的です。

低資金でのラーメン屋開業

ラーメン屋を開業する際、多額の資金が必要と思われがちですが、低資金での開業も可能です。ここでは、低資金でのラーメン屋開業の方法を、初心者でも理解しやすいように説明します。

フランチャイズで開業

低資金でラーメン屋を開業する方法の1つは、フランチャイズを利用することです。フランチャイズは、既存の成功したブランドの一部としてビジネスを展開する方法です。

メリット: フランチャイズは既存のブランドの知名度とサポートを受けることができます。これにより、独自のブランドを立ち上げる必要がなく、成功の可能性が高まります。

デメリット: フランチャイズには、一定のロイヤルティ料を支払う必要があります。また、ブランドの一貫性を維持するため、本部の経営方針に従って経営をしないといけません。

居抜き物件で利用する

ラーメン屋を開業するために建物を建てるのではなく、居抜き物件を利用する方法もあります。居抜き物件とは、以前使っていた店の内装や備品が残っている物件です。

メリット: 居抜き物件を利用すると、既存の厨房や設備を再利用できるため、新たに建設するよりもコストを抑えることができます。また、場所も既に商業地域にあることが多いです。

デメリット: 居抜き物件の選択肢は限られており、理想的な場所が見つからないこともあります。また、既存の設備を修理や改装しないといけない場合があります。

厨房設備は中古品も活用する

ラーメン屋の厨房設備は新品だけでなく中古品を活用することも検討すべきです。中古品は新品に比べてコストが低い傾向があります。

メリット: 中古の厨房設備を利用することで、大幅なコスト削減が可能です。設備がしっかりメンテナンスされていれば、品質にも問題ありません。

デメリット: 中古品は新品に比べて耐用年数が短いことがあるため、将来的な修理や交換の必要性を考慮する必要があります。また、選択肢が限られることもあります。

まとめ

本記事では、ラーメン屋の開業について詳しく解説しました。

ラーメン屋を開業するにあたり様々な準備が必要で、資格がないと営業できないので、しっかりと計画を立てましょう。

必要な資格と免許は以下の3つです。

・食料衛生責任者
・飲食店営業許可
・防火管理者

低資金でラーメン屋を開業する方法は以下の3つです。

・フランチャイズで開業
・居抜き物件で利用する
・厨房設備は中古品も活用する

詳細は本文で解説しているので、ラーメン屋で開業したい方は参考にしてください。

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この記事の執筆者

フランチャイズ支援歴10年

松田 和也

大阪大学人間科学部卒業後、大手フランチャイズ本部の加盟開発担当として新卒入社。その後SVとして10年間従事し、フランチャイズオーナーの経営指導に携わる。過去100名以上のフランチャイズオーナーを支援し、撤退率3%以下の実績を持つ。2022年1月にいくらやフランチャイズ立ち上げメンバーとして参画。

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