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独立・開業

うどん屋の開業・経営は儲かる?開業資金・年収・資格・失敗しないコツを解説

うどん屋の開業・経営は儲かる?開業資金・年収・資格・失敗しないコツを解説

うどん屋は、常に一定以上の需要があるので、安定した経営がしやすいです。

この記事では、うどん屋の開業資金、市場規模、資格、失敗しないコツについて解説します。これからうどん屋を始めたい方は参考にしてください。

うどん屋を開業する人が多い理由と市場動向

うどんは、昔から一定の需要がある食べ物です。

昼食でも夜ご飯でも食べることができ、ファストフードのような感覚で小腹がすいたときにも食べることができます。

厚生労働省のデータによると、市場規模が1兆円を超えたあたりから横ばいで推移しており、平成24年以降右肩上がりに上昇しています。

このデータは平成29年までしかないですが、市場規模は常に1兆円以上あり、時代やトレンドに左右されにくいと言えるでしょう。

参照(厚生労働省:飲食店営業 (そば・うどん店)の | 実態と経営改善の方策

うどん屋の3つの開業方法

「うどん屋」を開業するには、いくつかの方法があります。店舗での開業、フランチャイズ参加、そしてキッチンカーを活用した開業です。

それぞれの方法には長所と短所があり、成功するためには独自の戦略が求められます。

店舗でうどん屋を開業する

店舗でうどん屋を開業する方法は、一番一般的な方法です。

店舗でうどん屋を開業するメリットは、固定の場所で顧客層を確保しやすいことです。

通りがかりの人々や地元の住民に直接アピールでき、リピーターを獲得しやすくなります。しかし、立地や内装などの要素が成功に影響を与えるため、慎重な計画が必要です。

例えば、繁華街やオフィス街に出店することで、通勤途中や仕事帰りのお客さんを取り込むことができます。

また、清潔で居心地の良い店内環境を提供することで、顧客の満足度を高めることができます。

店舗で成功するためには、地域の需要と競合状況を的確に把握し、それに合わせた戦略を練ることが肝要です。

フランチャイズでうどん屋を開業する

フランチャイズで開業する方法は、初めて開業する方にお勧めの方法です。

フランチャイズでうどん屋を開業する際の利点は、既存の成功したビジネスモデルを利用できることです。

知名度やサポートがあり、初めての経営でも安心感があります。ただし、契約条件やロイヤリティの支払いなどを確認することが必要です。

例えば、有名なフランチャイズチェーンに参加することで、ブランド力を借りつつ、運営ノウハウや宣伝活動などのサポートを受けることができます。

しかし、契約内容や費用構造をしっかりと理解し、自身の事業計画に合ったフランチャイズを選択することが成功の鍵となります。

キッチンカーでうどん屋を開業する

キッチンカーでうどん屋を開業する方法は、あまり多くはないですが、1つの方法です。

キッチンカーでうどん屋を開業する利点は、移動しながら様々な場所で顧客と出会えることです。

柔軟性が高く、低い初期投資で始められます。ただし、営業場所の選定や許可の取得が必要なため、地域の法令やルールを理解することが不可欠です。

例えば、人気のイベントや観光地、オフィス街などで営業することで、多くの人にアピールすることができます。

しかし、営業場所の確保や移動のスケジュール管理が課題となることとなることもあります。

成功するためには、地域の需要を把握し、効果的な営業スケジュールを組むことが大切です。

うどん屋を開業・経営するメリット

メリット

うどん屋を開業することは、飲食業界において様々なメリットがあります。

その中でも、廃棄ロスの少なさ、市場規模の拡大、そして回転率の早さが特に注目される理由となっています。

廃棄ロスが少ない

うどん屋を開業するメリットの一つは、食材の廃棄ロスが少ないことです。

これは、うどんの材料が比較的シンプルであるためです。例えば、生鮮食品のように保存が難しいものが少ないため、在庫管理がしやすく、無駄なく調理できます。

また、メニュー数が限られているのも廃棄ロスが少ない理由の1つです。

市場規模が大きく需要が一定

うどん屋を開業するメリットの一つは、市場規模が大きく需要が安定していることです。

これは、近年の食文化の多様化や外食需要の拡大が影響しています。

うどんはその幅広いバリエーションや手軽な価格帯から、多くの層に受け入れられ、需要が拡大しているのです。

回転率が早い

うどん屋を開業する際の魅力の一つは、回転率が早いことです。

うどんは手軽でありながら、満足感のある食事として広く受け入れられているため、お客さんがサクサクと訪れ、食事を楽しんだ後に店を去るまでの時間が比較的短いです。

例えば、ランチタイムや仕事帰りのピークタイムにおいて、お客さんが迅速に食事を済ませることができます。

これにより、同じスペースや座席を有効活用し、売上を最大化することが可能となります。

うどん屋を開業・経営するデメリット

デメリット

うどん屋を開業することには魅力がある一方で、注意が必要なデメリットも存在します。

その中で特に初期費用の高さと手打ちうどんの場合に必要な修業のデメリットについて掘り下げていきましょう。

初期費用が高い

うどん屋を開業する際の大きなデメリットの一つは、初期費用が高いことです。

これは、店舗の立地や内装、調理設備、厨房機器、そして原材料など多岐にわたるコストが影響しています。

例えば、良い立地に店舗を構えるためには高い賃料がかかり、また、設備や機器の導入にも膨大な費用がかかります。

手打ちうどんを提供する場合は、更に製麺機や特殊な設備の導入が必要で、これらの機器は高価です。

また、食材の仕入れにも初期に大きな出費が発生します。これらのコストをしっかりと見積もり、予算を組むことが不可欠です。

手打ちうどんを提供するなら修業が必要

手打ちうどんを提供する場合、デメリットとして挙げられるのは修業が必要であることです。つまり、修行する時間がかかります。

手打ちうどんは職人技とも言え、適切な技術や知識を身につけるためには経験と熟練が不可欠です。

手打ちうどんの製麺技術は、生地の状態や麺のコシなど微妙なバランスが求められます。

うどん屋の開業・経営は儲かる?平均年収は?

うどん屋のオーナーの平均年収は、300~600万円ほどと言われています。

オーナーの利益をうどん1杯で計算すると、25%ほどです。つまり、うどんが600円とした場合、150円がオーナーの利益です。

以下が、運営するのにかかる目安金額の割合です。

項目 割合
人件費 30%
材料費 10~20%
賃料 10%
水道光熱費 5%
備品等 10%
広告費 0~10%

うどん屋に必要な開業資金

うどん屋の開業資金は、1,000~1,500万円かかると言われています。

以下で、開業資金の内訳を記載します。

項目 金額
物件取得費 300~400万円
内装工事費 300~700万円
設備費 100~500万円
備品費 50~100万円
宣伝広告費 0~50万円

物件取得費は、およそ家賃の10か月分です。上記は、家賃が30~40万円の店舗で仮定しています。

内装工事費は、1坪当たり30~50万円が相場です。上記は10~15坪の店舗で仮定しています。坪数と家賃は立地などによって変わるので、あくまでも目安です。

うどん屋の設備費は、製麺機を導入するかによって大きく変わります。

製麺機は数百万円するので、予算に合うかどうかしっかり考えましょう。製麺機を導入するメリットは、自家製を提供できることです。

備品費は、レジ機器や机、いす、お皿、お箸など様々あります。

広告宣伝費は、SNSなどを利用すると無料で集客もできます。HPを作るとなると、数十万円かかるでしょう。

うどん屋を開業するのに必要な資金調達方法

うどん屋を開業するのに資金調達を行う必要があります。以下でその方法を3つ紹介します。

金融機関からの融資

多くの場合、銀行や信用金庫などの金融機関から融資を受けることができます。

しかし、審査は少し厳しめで、自己資金が求められることも多いので、初めての開業の方は審査に落ちることもよくあります。

信用保証付き融資

借主の返済が滞った場合に、信用保証協会が金融機関に「立て替え払い」を行う融資制度。その代わり、所定の信用保証料の支払いが義務である。

プロパー融資

保証人なしで自分で100%の責任を負う融資で、審査が厳しくなりやすい

金融機関の融資は上記のような制度があり、自分に合ったものを選びましょう。フランチャイズで開業する場合は、融資に関してもサポートしてくれる本部が多いので、審査に通りやすくなります。

日本政策金融公庫からの融資

日本政策金融公庫での融資は、初めての人も審査が通りやすくおすすめです。

新創業融資制度

新たに事業を始める方や事業開始後税務申告を2期終えていない方を対象とした保証人や担保なしで上限3,000万円の融資制度

新規開業資金

新たに事業を始める方または事業開始後おおむね7年以内の方を対象とした、保証人や担保なしで最大7,200万円の融資制度

上記のような制度があり、金融機関の融資が通らなかった方や低金利でお金を借りたい方はおすすめです。

創業補助金・助成金の活用

一部の地域では、新しいビジネスをサポートするために補助金や助成金が提供されています。これは、特定の条件を満たす場合に受けられる資金です。

メリット

補助金や助成金は、開業費用の一部をカバーするための貴重な支援です。条件に合致する場合、返済の必要がないことが多いです。

デメリット

補助金や助成金は競争率が高いことがあるため、受給するまでに時間がかかることがあります。また、一部のプログラムには厳格な条件が設定されていることもあります。

制度融資を活用する

地方自治体・民間金融機関・信用保証協会の3機関が連携して提供している融資制度です。

融資金額や利息は自治体などによって異なりますが、利息が低く、長期間借り入れできることが特徴です。

ただ、審査に時間がかかりやすいので、時間に余裕をもっておきましょう。

うどん屋を開業・経営するのに必要な資格・許可

うどん屋を開業するためには、様々な資格や許可を得る必要があります。以下でそれらの用語の解説をします。

食料品衛生責任者

飲食店に1人以上は在籍していないといけない国家資格です。

オーナーが自分で取得するか、従業員に取ってもらうか、資格保有者を雇うことが必要です。

各都道府県で行われている講習を受講終了して、保健所に申請することで資格を取得できます。

または、栄養士、調理師、製菓衛生師などの資格を保有している方は、保健所に申請するだけで大丈夫です。

飲食店営業許可

飲食店を営業するためには、飲食店営業許可を保健所に申請する必要があります。

申請の前に食品衛生責任者を取得しておかないといけませんので、早めに準備しておきましょう。

申請後、間取りや立ち入り検査等での審査が通れば、無事許可証が交付されます。

防火管理者

収容人数が30人以上の規模の飲食店を開業するときにのみ、防火管理者を設置しないといけません。

従業員を含めた人数です。施設の延べ面積が300㎡以上の場合、甲種防火管理者(2日間で約10時間で8,000円の講習)の資格が必要です。

逆に、施設の延べ面積が300㎡未満の場合、乙種防火管理者(1日約5時間で7,000円の講習)の資格が必要です。

道路使用許可

うどん屋をキッチンカーで開業したい方は、警察から許可を得る必要があります。

申請に必要な書類は以下の通りです。

  • 道路使用許可申請書(2通)
  • 道路使用の場所又は区間の付近の見取り図
  • 道路使用の方法又は形態等を補足するために公安委員会が必要と認めて定めた書類

開業届

うどん屋の開業にあたっては、地元の自治体に対して、開業後1か月以内に開業届を提出する必要があります。

また、青色申告承認申請書を提出することで、税制上の優遇を受けることが可能です。

うどん屋を開業する流れや準備

うどん屋を開業するためには、慎重かつ計画的なステップが求められます。以下では、コンセプトやメニューの決定から広告宣伝までの具体的な流れや必要な準備について詳しく見ていきます。

コンセプトやメニューを決める

うどん屋を開業する際には、最初にコンセプトやメニューを決めることが重要です。

コンセプトは店舗の特徴やスタイルを表し、メニューは提供する商品を示します。これらを明確にすることで、顧客に対する差別化やアピールポイントが生まれ、集客力が向上するでしょう。
例えば、地元の特産品を使用した地域密着型のうどん屋や、手打ちうどんにこだわった職人の技を披露する専門店など、コンセプトは多岐にわたります。

メニューにおいても、定番のうどんからオリジナルメニューまで幅広く展開することで、幅広い客層に対応できます。

事業計画を作成する

次に、事業計画の作成も大事です。事業計画は将来の展望や目標、財務状況などをまとめたもので、経営の方針を明確にする役割があります。

計画を立てることで、経営の方針が把握しやすくなり、目標達成に向けた具体的な手段を考えることができます。

事業計画の作成においては、収支予測や資金計画、広告宣伝戦略など、細部にわたる要素を考慮することが必要です。

また、将来の不確定要因に備え、柔軟性を持った計画を心がけましょう。

立地調査や物件探しのポイント

次に、立地調査や物件探しを行います。適切な場所に店舗を構えることは、集客力や収益に大きな影響を与えます。

立地調査では、周辺の人口構成や競合店舗の有無、アクセスの良さなどの詳細な分析が必要です。

物件探しでは、店舗の広さや機能性、家賃などを考えましょう。また、契約条件や物件の居抜き利用の可否も確認することが重要です。

立地や物件の選定においては、将来の成長や展開を見据えた計画を立てることが大切です。

資金の調達をする

うどん屋を開業するためには、十分な資金が必要です。

資金の調達方法には様々な選択肢がありますが、主な方法としては自己資金、銀行融資、助成金や補助金の活用、制度融資などの資金調達などが挙げられます。

自己資金を活用する場合は、開業前に資金を準備する必要があります。

銀行融資を検討する際には、返済計画や担保の有無の確認、事業計画書の提出をすることがポイントです。

助成金や補助金は、地域や業種によって異なるため、詳細な情報を収集し活用することが重要です。

仕入れ先を決める

うどん屋を開業する際には、質の高い食材を安定的に確保しましょう。

仕入れ先を決める際には、信頼性や価格、品質などの見極めが重要です。

地元の生産者と提携することで、新鮮で安定した食材調達が可能になります。または、知り合いから仕入を行うことができれば、安く仕入れを行うことが可能です。

資格取得や許可申請を行う

うどん屋を開業するにあたり、資格取得や許可申請のプロセスがあります。

先程も紹介しましたが、必要に応じて以下のような資格や許可が必要です。

  • 食品衛生責任者
  • 飲食店営業許可
  • 防火管理者
  • 道路使用許可
  • 開業届

自治体や種類よっても条件や所要時間が異なるので、事前に確認しておきましょう。

広告宣伝を行う

開業前に広告宣伝を行うことは、お店の知名度向上や集客の助けになります。

広告宣伝は様々な手法がありますが、選択するメディアや内容はお店の特性やターゲット層によって変わります。

例えば、SNSやウェブサイトを活用することで若い世代へのアピールが可能です。

地元のコミュニティ誌やポスターを活用することで、地域住民へのアプローチも効果的です。

お店のコンセプトや特徴を伝える広告を工夫することで、開業初期から多くのお客さんに注目されることが期待できます。

うどん屋の開業・経営で失敗しないためのコツ

うどん屋を開業する際には、成功のために様々なポイントがあります。

ここでは、しっかりしたコンセプトやターゲットを持つこと、立地調査や競合調査の実施、そしてコストを抑えた集客のポイントに焦点を当て、失敗を回避するためのコツを解説します。

しっかりしたコンセプトやターゲットを持つ

うどん屋を開業する際、成功の鍵となるのは明確なコンセプトとターゲットの設定です。

コンセプトはお店の個性や特徴を表し、ターゲットはどのようなお客さんを集客したいかを示します。

これらを明確に持つことで、お店の方向性が定まり、お客さんに魅力を伝えやすくなります。

立地調査・競合調査を行う

次に、うどん屋を開業する際には、立地調査と競合調査が重要です。

立地はお店の成功に直結するため、周辺の人口やアクセスの良さ、競合店の存在などを注意深く調査しましょう。

また、競合店のメニューや価格帯を確認することで、自店の差別化ポイントを見つけることができます。

コストを抑えた集客を行う

最後に、開業したてのうどん屋が成功するためには、コストを抑えながらも効果的な集客が必要です。

広告や宣伝に大きな費用をかけることなく、SNSや地域のイベントなどを活用して効果的にお店を知らせましょう。

また、リピーターを増やすために、定期的なキャンペーンや特典を提供することも重要です。

まとめ

本記事では、うどん屋の開業について詳しく解説しました。

うどん屋の開業資金の目安は1,000万円前後と、決して安い金額ではないので、事前の調査と計画が大事です。

市場規模は1兆円以上あるので、一度軌道に乗ると経営が安定してきやすいです。

うどん屋を開業するのに必要な資格・許可
・食品衛生責任者
・飲食店営業許可
・防火管理者
・道路使用許可
・開業届

うどん屋を開業する流れや準備
・コンセプトやメニューを決める
・事業計画を作成する
・立地調査や物件探しをする
・資金の調達をする
・仕入れ先を決める
・資格取得や許可申請を行う
・広告宣伝を行う

詳細は本文で解説しているので、うどん屋を開業をしたい方は参考にしてください。

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この記事の執筆者

フランチャイズ支援歴10年

松田 和也

大阪大学人間科学部卒業後、大手フランチャイズ本部の加盟開発担当として新卒入社。その後SVとして10年間従事し、フランチャイズオーナーの経営指導に携わる。過去100名以上のフランチャイズオーナーを支援し、撤退率3%以下の実績を持つ。2022年1月にいくらやフランチャイズ立ち上げメンバーとして参画。

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