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漫画家になるのは兼業か脱サラどちらがいい?判断基準や収入を解説
漫画家になりたいと憧れを持ったことのある人は、少なくないのではないでしょうか。実際に、漫画家として成功する人は限られていますが、SNSやWEB媒体などの普及でチャンスも広がっています。
この記事では、漫画家になるのは兼業か脱サラどちらがいいのか、漫画家になる方法について解説します。
この記事の目次
兼業での漫画家は大変?
兼業漫画家は、本業を行いながら漫画家を目指すことです。近年では、働き方が多様化しており、SNSやWEBでも漫画を描ける時代なので、目指している方も多いでしょう。ですが、兼業で働くのは大変なのではないでしょうか。
兼業漫画家にとって最大の課題は、時間の制約です。本業や学業がほとんど時間を占め、漫画制作に充てる時間は限られています。
実際、サラリーマン漫画家が平日の夜に漫画を描く場合、納期もあるので、時間がなく寝れない方もいます。
もしくは、疲れて思うように進まないこともあるでしょう。つまり、休日しか十分な時間が取れない方が多いです。
一方で、漫画を描くことが好きで苦にならない方もいます。漫画を描くことでの達成感や読んでもらえる喜びのために頑張っている方も多いようです。
では、ある兼業漫画家の1日のスケジュールを紹介します。あくまで一例なので、参考程度に見てください。
時間 | やること |
5:00 | 起床 漫画を描く |
7:00 | 朝食や出勤準備 |
9:00 | 勤務開始 |
17:00 | 退勤 |
18:00 | 帰宅 |
〜21:00 | 家事や夕食、お風呂など |
21:00〜 | 漫画を描く |
0:00 | 就寝 |
上記は仕事のある日の1日で、休日はもう少し作業量が増えるそうです。また、平日の溜まった疲労回復にも時間を使っています。
ただし、納期が迫ってきている場合は、睡眠時間を削って作業する日も増えるそうです。
兼業漫画家の収入と経費
漫画家の収入は人によって0~数億円とバラバラですが、連載を抱えている場合の月収は、20~25万円程度が平均です。
さらに、書籍として出版するとなった場合は、印税収入も加わります。
では、漫画家の大きな収入源である「印税」と「原稿料」について以下でお伝えします。
印税
印税とは、漫画が読者に購入された際に、漫画家に入る収入のことです。
印税は、出版社によっても異なりますが、基本的には価格の8~10%ほどです。つまり、1,000円の本が売れた場合、80~100円が漫画家に入ってきます。
原稿料
原稿料は、原稿1枚で〇〇円と決められています。大体、1枚4,000~7,000円前後が基本の値段です。有名漫画家さんの場合は、20,000~35,000円ほどにもなります。
収入を計算するときは、原稿枚数×単価=収入となります。ここで、単行本として販売されて売れた場合は、印税が入る仕組みです。
最近では、WEB・電子漫画が流行っているので、単行本化されないことも多いです。
経費
漫画家として活動していくには、経費が掛かります。
漫画家で一番かかる経費は、アシスタントにかかる費用です。漫画家によってアシスタントの給料は異なりますが、月10~20万円程度はかかるでしょう。
これは、漫画家本人負担になるので、しっかりと収益計算をして雇うようにしましょう。
他にも、漫画を描くための備品や事務所を構える場合の賃料や光熱費等がかかります。
兼業漫画家として活動するメリット
兼業漫画家とは、主に本業や別の生計で生計を立てながら、活動を行う漫画家のことです。このスタイルには、多くのメリットが潜んでいます。
ここでは、兼業漫画家のキャリアにおける二つの重要なメリットに焦点を当ててみましょう。
本業で収入を得ながら活動できる
兼業漫画家の最大のメリットは、本業において安定した収入を得ながら活動ができることです。
一般的に、漫画家としての活動だけではなかなか安定した生計を立てるのは難しいものですが、本業による収入があることで生計面でのリスクを軽減できます。
また、兼業漫画家は、生計の多くが本業での収入の方が多く、漫画家活動においてあまり焦らず、ストレスなく活動に取り組むことが可能です。
これにより、漫画制作が純粋に楽しみとして取り組め、クリエイティブなアイデアが生まれやすくなります。
漫画家を諦めても路頭に迷わない
もう一つのメリットは、漫画家になる夢を諦めてしまった場合、本業があることで生活に困ることはありません。
漫画家としてのキャリアが思うように進まなくても、生計には困らず、兼業漫画家は安心して自分のペースで活動に打ち込むことができます。
そのため、漫画家一本でいく覚悟が持てない方でも、まず始めてみることはできるでしょう。
兼業漫画家として活動するデメリット
兼業漫画家としてのキャリアは、様々なメリットがある一方で、厳しい側面も存在します。ここでは、兼業漫画家が直面する二つの主なデメリットに焦点を当て、それに対する理解を深めていきましょう。
漫画を描く時間がない
兼業漫画家にとって、最も直面する難題の一つは、漫画を描く時間の確保です。
本業や学業に追われる日々で、漫画家活動に充てる時間が限られます。最初は頑張って続けていける方も多いですが、長期間続けていくと体に負担もかかり、ストレスも溜まりやすくなります。
赤字になる可能性がある
漫画を描くとなると、道具などを揃えないといけません。
例えばアナログの場合、ペンやインク、原稿用紙、スクリーントーン、定規、修正液、羽ぼうき、トレス台などが必要です。ペンも1つだけでなく、複数個必要です。
また、デジタルで描く場合、パソコンやソフトウェア、ペンタブレットなどを揃える必要があります。ソフトウェアは月額制のものが多くなります。
そのため、漫画家の収入がほとんどない場合、漫画家としての収入だけで見ると、赤字になる可能性も十分あります。
脱サラして漫画家になるメリット
兼業ではなく、脱サラして漫画家に転身することは、多くの人が夢見る挑戦的なキャリアチェンジです。ここでは、脱サラして漫画家になるメリットに焦点を当て、その魅力を探っていきましょう。
漫画を描くことに全力を注げる
脱サラして漫画家になる最大のメリットは、漫画制作に全力を注げる時間を確保できることです。
サラリーマン生活では日中の多くの時間を仕事に費やし、漫画活動に取り組む時間が限られます。しかし、脱サラすることで、日々の労働から解放され、漫画制作に時間を充てることが可能です。
また、サラリーマンとの兼業では、会社のスケジュールや仕事の都合に合わせなければならないことが多いですが、脱サラした場合、自分のペースで漫画活動ができます。
これにより、納期が間に合わないリスクやスケジュールが計画通りにいかないストレスが軽減されます。
漫画の販売方法を自分で選べる
脱サラして漫画家になることで、漫画の販売方法を自分で選べるという大きなメリットがあります。
出版社を通すのはもちろんのこと、自らウェブコミックサイトを活用する、SNSを利用してファンを増やすなど、多様な販売手段があります。
これにより、自身の作品を広く届けるための独自戦略の展開が可能です。
例えば、出版社で連載する場合、宣伝は出版社がしてくれるので、漫画を描くことに集中できます。連載が続くことで、原稿料が毎月入ってくることもメリットです。
しかし、連載に当たり毎月の納期を守る必要があり、アイデアが浮かばない時などは苦しむこともあります。
また、SNSやnoteなどの媒体で漫画を有料販売することもできます。SNSやnoteで漫画を描き続け、ファンを獲得していくうちに漫画を販売することが可能です。
メリットとしては、納期が決められず、契約等もないので、自分のペースで自由に活動できることです。
しかし、ファンがいないと漫画が売れず、ファンを獲得するまでにも時間がかかります。
脱サラして漫画家になるデメリット
脱サラして漫画家に転身することは夢のようなチャレンジであり、魅力が満ちていますが、同時に様々なリスクも伴います。ここでは、脱サラして漫画家になる際に潜むデメリットに焦点を当て、その厳しさについて考えていきます。
漫画がヒットしない・するまでに時間がかかる
脱サラして漫画家に転身する最大のデメリットは、漫画がヒットするかどうかの不確定性です。
漫画家を目指す人は多く、その中の一握りしか有名にはなりません。また、有名になって単行本の発売などができても、それまでにどれくらい時間がかかるかわかりません。
また、有名になったとしても新しい漫画家が次々出てきて、いつ打ち切りになるかもわからないです。
そのため、辛抱強く描き続ける忍耐力や精神力が必要でしょう。
収入がなくなるかもしれない
脱サラして漫画家になるデメリットの一つは、安定した収入がなくなる可能性です。
サラリーマン生活とは異なり、漫画の収益が不確定であるため、収入が0円の時もあります。特に安定した仕事が入るまでは、収入がほとんどないことを覚悟しとかないといけません。
収入がないときには、アルバイトや他の漫画家のアシスタントをするなどで生活費を補っていくことも重要です。
アルバイトだと時間の融通も利きやすいのがメリットです。漫画家のアシスタントは、漫画家の方から学びながら、スキルアップができます。
出版社などと不利な契約を交わされる
漫画家になる際、出版社との契約が重要なポイントとなりますが、中には不利な条件を交わされる可能性があります。
特に未経験者や成功経験のない漫画家は、出版社にとってリスクが高いと見られ、契約条件が不利になることがあります。
では、不利な条件の具体例がこちらです。
- 専属契約
- 融通が利かない
- 固定報酬
専属契約をした場合、その出版社でしか収入が発生しないので、仮に他の出版社で漫画を描いても収入が入ってきません。
また、漫画は一回で完璧なものができないこともあり、修正依頼が来ることもあります。ただ、修正依頼が来た場合も、元の納期を延長してくれないことがあり、時間がなく焦っての修正作業となるので注意が必要です。
最後に、固定報酬で契約する場合、その報酬しか基本的には入ってこないので、低い金額で契約してしまうと経済的に苦しくなります。
社会的信用がない
漫画家としての社会的信用がないことは、脱サラして漫画家に転身する上でのデメリットの一つです。
一般的には安定した職業とされないため、周囲から理解されづらく、社会的な評価が低いことがあります。
例えば、クレジットカード審査や住宅ローン審査が通りにくくなります。そのため、会社を辞める前にローン系は通しておくのがおすすめです。
兼業や脱サラで漫画家になるための方法
漫画家になる夢を追い求めるためには、様々な方法があります。以下では漫画家になるための方法や注意点をお伝えします。
漫画家やイラストレーターに応募する
漫画可を目指すための方法として、「漫画家・イラストレーター募集」広告に応募してみることがあります。
条件に合えばだれでも応募できます。募集要項によっては、募集人数が多くて倍率も高くなることもありますが、たくさん応募することで当選確率も上がるでしょう。
雑誌の連載を目指す
雑誌の連載は、漫画家としてのプロのステップと言えます。雑誌の編集者とのコミュニケーションを大切にし、自分の作品を売り込むことで連載の機会が広がります。
連載を獲得することで、安定した収入や多くの読者に知ってもらうことが可能です。
雑誌の連載をしてもらうためには、出版社に自分の作品を持ち込む必要があります。事前にアポイントを組んで、自分の作品や実績をアピールしましょう。
SNSなどで作品を連載する
SNSやウェブコミックサイトを活用して作品を連載することは、自らのスタイルで活動する方法です。
読者との直接のつながりを築くことができ、自由な発想で制作活動を進めることが可能です。
今やSNSはどこで人気になるかわかりません。自分の作品を定期的に載しておくことで、ファンも獲得しやすく、出版社の目に留まる可能性もあります。
収入がなくても生活できる貯金をしておく
デメリットでもお話ししましたが、漫画家に転身する際には、収入が安定しづらいので、生活費の確保が重要です。
特に、脱サラして漫画家になると、収入が0の可能性もあります。生活に余裕がないと描くことに集中できず、悪循環になります。
家族や周りの人の理解やサポートを得る
漫画家になるためには、家族や周りの人の理解とサポートが欠かせません。
兼業で行う場合、収入は今までと変わりませんが、家族との時間が減ります。子育てや家事ができなくなる可能性もあるので、しっかり話し合うことが必要です。
また、脱サラする場合は、時間が極端にないわけではないが、収入が不安定になります。生活費や家や車などのローンなど、家計が苦しくなることも想定されます。
いずれにしても、生活環境は変わるので、理解してもらいサポートしてもらうことで成功しやすくなるでしょう。
漫画家を目指す人へのアドバイス
漫画家を目指すことは、とてもいい挑戦です。実際、漫画家だけで食べていける人は少ないものの、チャンスが誰にでもあります。そこで、漫画家を目指す場合に、いくつかアドバイスがあるので紹介していきます。
まずは行動してみる
漫画家を目指す方にとって最も大切なのは、まず行動に移すことです。
アイデアやストーリーが頭の中にあっても、実際にペンを握り、紙に線を引くことが重要です。失敗や試行錯誤から学ぶことで、漫画制作のスキルが向上し、自分自身のスタイルを見つけることができます。
今やSNSやネットで自分の作品を自由に公開する場所があるので、積極的に共有することが大事です。
SNSや友人に作品を公開し、リアルな反応を受け取ることで、読者の視点を知り、自身の強みや課題を見つけることもできます。
また、仕事に繋がるかわからないものの、出版社に作品を持ち込むことはできます。まずはなんでもいいので、行動することが重要です。
若いうちにデビューしたほうが有利
漫画家を目指すならば、若いうちにデビューすることが有利です。
出版社や編集者は新しい才能を求めており、若さは斬新なアイデアやエネルギーにつながるのです。
最初は花開かなくても、継続しておくことでチャンスは広がります。若いときに挑戦することで、自分が描きたい作品をたくさん描くことができ、失敗しても立ち上がることができます。
どのように作品を売っていくかも考える
漫画家として成功するためには、作品をどのように売っていくかを考えることが欠かせません。
出版社を通すか、自主制作して販売するか、ウェブコミックサイトで連載するかなど、様々な方法があります。自身のスタイルや目標に合わせて販売戦略を検討することが大事です。
出版社を通して販売すると、宣伝はしてくれますが、収入は全部自分に入ってくるわけではありません。
一方、自分で販売するとなると、収入は全部自分に入ってきますが、宣伝や細かい作業も自分で行う必要があります。
まとめ
本記事では、漫画家について詳しく解説しました。
兼業漫画家は、本業があるので仕事中は漫画を描くことができず、時間がありません。しかし、収入が安定しているので、経済的・精神的に不安定になりにくいです。
一方、脱サラして漫画家になると漫画を描く時間が増えるので、成功するまでの時間短縮につながります。しかし、収入がないので、余裕がなくなり、アルバイトやアシスタントなどをしながら漫画家を目指す可能性もあります。
兼業や脱サラで漫画家になるための方法
・漫画家やイラストレーターに応募する
・雑誌の連載を目指す
・SNSなどで作品を連載する
・収入がなくても生活できる貯金をしておく
・家族や周りの人の理解やサポートを得る
漫画家を目指す人へのアドバイス
・まずは行動して見る
・若いうちにデビューしたほうが有利
・どのように作品を売っていくかも考える
詳細は本文で解説しているので、漫画家になりたい方は参考にしてください。
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この記事の執筆者
フランチャイズ支援歴10年
松田 和也
大阪大学人間科学部卒業後、大手フランチャイズ本部の加盟開発担当として新卒入社。その後SVとして10年間従事し、フランチャイズオーナーの経営指導に携わる。過去100名以上のフランチャイズオーナーを支援し、撤退率3%以下の実績を持つ。2022年1月にいくらやフランチャイズ立ち上げメンバーとして参画。