便利屋とは?仕事内容から開業するための方法、必要な資格まで解説
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運転代行の開業は儲かる?開業資金・年収・資格・失敗しないコツを解説
運転代行は開業費用が少なく、副業でも始めやすいビジネスの1つです。
この記事では、運転代行の開業資金、年収、資格、失敗しないコツについて解説します。これから運転代行を始めたい方は参考にしてください。
この記事の目次
運転代行の仕事内容
運転代行とは、他人に代わって車を運転して、目的地までお客様を送り届けることです。
お客様は基本的に酔客のことで、お酒を飲んで運転できないので、お客様の車にお客様を乗せて、代わりに運転するイメージです。
お客様の所までは随伴車両(お客様の後ろをついていく車)でスタッフと2人で向かい、お客様を送り届けた後は、随伴車両で帰ります。
運転代行の仕事内容は以下のようなことがあります。
- お客様の車を代わりに運転する
- 随伴車両で随行する
- お客様とのコミュニケーション・連絡
- 随伴車両のメンテナンス
- スタッフの指導
- 売上管理
- 経理処理
- 集客
運転代行の基本的な業務は、運転を代行することです。
安全かつスムーズな運転が求められ、悪天候や混雑した交通状況にも対応できる柔軟性が必要です。
また、お客様との円滑なコミュニケーションが欠かせません。電話やメッセージでの問い合わせに迅速かつ丁寧に対応することが求められます。
車の運転業務以外にも、売上管理や経理処理、集客なども必要です。
運転代行の3つの開業方法
運転代行を開業するためには、3つの方法があります。それぞれ開業方法が異なるので、説明していきます。
個人で運転代行を開業する
個人で運転代行を開業する場合、管轄の警察署や役所に必要な書類をもらいに行きます。以下のような書類が必要です。
- 認定申請書
- 誓約書の様式
- 医師の診断書の様式 (精神障害がないことの診断書)
- 本籍地記載の住民票(個人番号が記載されていないもの)
- 損害賠償責任保険(共済)契約等の締結書
- 安全運転管理者の住民票の写し
- 安全運転管理者の自動車の運転管理経歴書(管理経験2年以上)
※管理経験2年未満の場合、資格認定申請書が必要 - 申請手数料(13,000円)
法人で運転代行を開業する
法人の場合、上記に加えて以下のようなものが必要です。
※2、3、4は役員全員分が必要
- 定款又はこれに代わる書類
- 役員名簿(氏名及び住所を記載したもの)
- 法人の登記事項証明書
フランチャイズで運転代行を開業する
フランチャイズで開業する場合も、基本的な流れは一緒です。
しかし、フランチャイズ本部が開業までの流れをサポートしてくれるので、安心です。書類の提出だけでなく、車の整備や集客のためのチラシの準備などもしてくれます。
ただし、フランチャイズ加盟金やロイヤリティの支払いがあるので、資金計画が必要です。
運転代行を開業するメリット
運転代行の仕事は、多くのメリットがあることから、初心者でも手軽に始めることができる起業の一つです。ここでは、運転代行を開業する際のメリットに焦点を当て解説します。
需要が安定している
運転代行の最初のメリットは、需要が安定していることです。
普段利用するタクシーや配車サービスが不足している時や、アルコールを摂った後に車を運転できない状況など、様々なケースで運転代行が必要とされています。
他にも、体調不良など場合にも利用されます。景気などにも左右されにくい業界なので、一定のニーズはあるでしょう。
開業資金が安い
もう一つのメリットは、運転代行を開業するために必要な資金が比較的安いことです。
高額な設備や特別な技術が必要なわけではなく、100万円以内で開業する方もいます。
仕入れなどの費用もかからないので、随伴車両の購入費を抑えることができれば、開業費用を抑えることができます。
副業で始めやすい
さらに、運転代行を開業する際のメリットとして、副業として始めやすい点が挙げられます。
例えば、普段の仕事がある方でも、空いた時間や週末に副業として運転代行を行うことが可能です。これにより、収入の柔軟性を持ちながら、経験を積むことができます。
運転代行を開業するデメリット
運転代行の仕事にはメリットがある一方で、デメリットも存在します。ここでは、運転代行を開業する際のデメリットに焦点を当て解説します。
事故のリスクがある
運転代行を開業する上での最初のデメリットは、事故のリスクがあることです。
交通事故は予測が難しく、慎重な運転や安全対策が必要です。普段運転しない車種を運転することになるので、十分配慮しないといけません。
事故の際には、自身だけでなく、お客様の安全も考慮しましょう。また、安全な運転のためには、基本的な交通ルールの理解が必要です。
酔っ払い客の相手をしないといけない
もうひとつのデメリットは、時折酔っ払い客と接することがあることです。
お酒を摂った後に運転できないため、運転代行を利用する人が増えるのですが、その中には酔っ払いのお客様もいます。
こうした状況では、コミュニケーションスキルや冷静な対応が求められます。
初期のころは集客が難しい
運転代行を開業した初期は、集客が難しいというデメリットもあります。
運転代行を使わずにタクシーを利用する方も多いので、まずは知ってもらうことが大事です。
そのために、飲食店回りやWEB集客、ポータルサイトの登録などを行いますが、認知されるまでには時間がかかります。
運転代行の開業は儲かる?想定年収は?
運転代行の年収は働き方や営業日数によって異なるので、一概には言えません。以下では、料金体系などから想定したシミュレーションを見ていきます。
一般的には、以下のような料金体系を設定していることが多いです。
初乗り3km未満2,000円~2,500円
以降1kmごとに300円程度加算
【売上】
1組の単価:5,000円
1日のお客様数:5組
営業日数:23日
合計:62.5万円
【経費】
人件費:10~20万円
ガソリン代:2~5万円
諸経費:4~10万円
経費合計16~35万円
合計:62.5万円 - 経費合計16~35万円 =27.5~46.5万円
つまり、年収想定は324~558万円(27.5~46.5万円×12か月)と言えます。しかし、あくまで目安となっており、価格設定や地域などによって異なります。
運転代行の開業に必要な資金
運行代行を開業・経営していくには、開業資金と運営資金がかかります。以下では、どれだけ費用がかかるのかを算出していきます。
運転代行の開業資金
運転代行の開業資金には、60~200万円ほど必要です。
項目 | 金額 |
随伴車両代 | 50~150万円 |
設備費 | 10~30万円 |
開業申請費 | 1.2万円 |
広告宣伝費 | 0~50万円 |
運転代行の開業費用は、他のビジネス開業費用に比べると低くなっています。
随伴車両はお客様を乗せる車ではないので、中古車両を買う人が多いです。
設備費は、料金メーターやメーター用プリンター、行灯を準備する必要があります。
広告宣伝費は、チラシ代やHP作成費などがかかります。SNSを活用するとコストを抑えやすいです。
運転代行の運営資金
運転代行の経営資金には、15~50万円ほど必要です。
項目 | 金額 |
人件費 | 10~20万円 |
駐車場代 | 1~5万円 |
ガソリン代 | 1~10万円 |
保険代 | 1~2万円 |
広告宣伝費 | 0~10万円 |
運営資金に関しても、他の事業に比べると安くなっています。
開業地域によって人件費や駐車場代が異なってくるので、地方で始めると運営資金を抑えやすいです。
GFKジャパンの調査によると、交通網がしっかりしている都会などの地域に比べて、田舎のほうが利用率が高いことがわかっております。
運転代行の開業資金の調達方法
運転代行の開業資金の調達方法を3つに分けてお伝えしていきます。
金融機関からの融資
多くの場合、銀行や信用金庫などの金融機関から融資を受けることができます。
しかし、審査は少し厳しめで、自己資金が求められることも多いので、初めての開業の方は審査に落ちることもよくあります。
信用保証付き融資
借主の返済が滞った場合に、信用保証協会が金融機関に「立て替え払い」を行う融資制度。その代わり、所定の信用保証料の支払いが義務である。
プロパー融資
保証人なしで自分で100%の責任を負う融資で、審査が厳しくなりやすい
金融機関の融資は上記のような制度があり、自分に合ったものを選びましょう。フランチャイズで開業する場合は、融資に関してもサポートしてくれる本部が多いので、審査に通りやすくなります。
日本政策金融公庫からの融資
日本政策金融公庫での融資は、初めての人も審査が通りやすくおすすめです。
新創業融資制度
新たに事業を始める方や事業開始後税務申告を2期終えていない方を対象とした保証人や担保なしで上限3,000万円の融資制度
新規開業資金
新たに事業を始める方または事業開始後おおむね7年以内の方を対象とした、保証人や担保なしで最大7,200万円の融資制度
上記のような制度があり、金融機関の融資が通らなかった方や低金利でお金を借りたい方はおすすめです。
自分で貯金する
運転代行を開業するために、自分で貯金する方法は最もシンプルなアプローチです。
特に、運転代行は開業資金が100万円以内でできることが多いので、自己資金で開業する人が多いです。
メリット
貯金による調達は借金を背負わないため、ビジネスの収益が直接自分のものになります。また、利子や返済のストレスがなく、精神的、経済的に安定感があります。
デメリット
開業までに時間がかかる場合があり、ビジネスを早く始めたい場合には向かないかもしれません。
運転代行の開業に必要な資格や準備
運転代行の開業には、いくつかの資格や準備が必要です。以下で詳しく見ていきます。
普通自動車第二種免許の取得
お客様を乗せて、お客様の車を運転するために必要です。
これは、普通自動車第一種免許の取得から3年経過後に取得できます。随伴車両の運転に関しては、普通自動車第一種免許のみで大丈夫です。
開業者が普通自動車第二種免許を持っていなくても開業できますが、普通自動車第二種免許を持っている方を雇う必要があります。
普通自動車第一種免許の取得
普通自動車第一種免許は、いわゆる一般的な車の免許のことです。
随伴車両を運転する人もこの免許は必要です。
安全運転管理者の決定
運転代行を開業するためには、安全運転管理者を選ぶことが条件の1つです。安全運転管理者になるためには、以下の条件を満たす必要があります。
- 自動車の運転管理経歴が2年以上の人
- 20歳以上である人
- 過去2年以内に下記の違反がないこと
ひき逃げ、酒酔い酒気帯び運転、麻薬等運転、無免許運転、自動車使用制限命令違反、酒酔い・酒気帯び運転に対する車両の提供、酒類の提供または車両同乗、次の違反の下命・容認(酒酔い・酒気帯び運転、麻薬等運転、過労運転、無免許・無資格運転、最高速度違反、積載制限違反、放置駐車違反)
地域や申請者の状況により、申請書類が異なる場合があるので、申請前に確認しておきましょう。
保険の加入
お客様の車を運転している間に事故に合う可能性があるので、損害賠償措置として保険への加入が必要です。
保険の補償額
- 対人→1人につき8,000万円以上
- 対物→1事故につき200万円以上
- 車輌→1事故につき200万円以上
こちらは、お客様の車に対しての保険になるので、随伴車両のものではありません。
随伴車両の準備
随伴車両は、お客様の所に行くときと送ってから帰宅する際に使用する車です。
お客様の後ろについて走るのですが、メーターで料金の測定や精算を行う車なので、重要な役割を果たします。
メーターを測る機器やステッカー、行灯などの設備が必要です。
運転代行の開業で失敗しないコツ
運転代行業界は競争が激しく、成功するためには戦略が必要です。失敗を避けるための重要なコツについて探っていきましょう。
競合との差別化を図る
競合他社との差別化は、運転代行業界において成功の鍵です。
他社と同じようなサービスではなく、独自の特徴を持たせましょう。例えば、車内にドリンクやおしぼりを常備する、時間帯割引や女性割引などが差別化の要素となります。
また、競合相手よりもリーズナブルであるか、逆に高級感のあるサービスを提供するなど、価格戦略を工夫することで差別化が可能です。
集客のためにできることは全て行う
運転代行業界で成功するためには、積極的で効果的な集客が不可欠です。集客のための手法やアプローチを取り入れてみましょう。
まずは、インターネットやSNSを活用して、オンライン上での集客を行います。
ホームページやSNSアカウントを開設し、サービスや特徴、運転手の雰囲気を伝えるのも効果的です。お客様は運転手の顔や雰囲気をしているほうが依頼しやすくなります。
また、利用者の満足度を高めることで、口コミや評価が大事です。良い口コミは信頼性を高め、新規顧客の獲得につながります。
他には、期間限定のキャンペーンや初回利用者への特典などを提供することも大事です。お得な条件は集客力を向上させます。
さらに、居酒屋などアルコールを提供するお店にチラシを置いてもらうことで、お客様に認知してもらうことができます。周りのお店と協力することも大切です。
利用者に合わせたメニューを設定する
顧客にとって魅力的なメニュー構成は、運転代行サービスの成功に直結します。
利用者のニーズや要望を理解し、適切なメニューを提供することが重要です。例えば、回数券や距離に応じた定額料金などがあります。
また、料金やサービス内容については透明性を確保し、わかりやすく提示する必要があります。
まとめ
本記事では、運転代行の開業について詳しく解説しました。
運転代行の開業には、免許の取得や安全運転管理者、保険の加入などの準備が必要です。仕事を続けながら、副業として始めることができるので、運転が好きな人には向いている仕事です。
運転代行の開業に必要な資格や準備
・普通自動車第二種免許の取得
・普通自動車第一種免許の取得
・安全運転管理者の決定
・保険の加入
・随伴車両の準備
運転代行の開業で失敗しないためのコツ
・競合との差別化を図る
・集客のためにできることは全て行う
・利用者に合わせたメニューを設定する
詳細は本文で解説しているので、運転代行で開業をしたい方は参考にしてください。
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この記事の執筆者
フランチャイズ支援歴10年
松田 和也
大阪大学人間科学部卒業後、大手フランチャイズ本部の加盟開発担当として新卒入社。その後SVとして10年間従事し、フランチャイズオーナーの経営指導に携わる。過去100名以上のフランチャイズオーナーを支援し、撤退率3%以下の実績を持つ。2022年1月にいくらやフランチャイズ立ち上げメンバーとして参画。