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脱サラ起業で成功しやすい職種10選|失敗しないコツと仕事の選び方を解説
将来の不安から脱サラして自分で事業を起こそうとしている人も多いのではないでしょうか。しかし、どのような仕事があり、どのように仕事を選べばいいかわからないと思います。
この記事では、脱サラして成功しやすい職種や失敗しないコツ、仕事選びの方法について解説します。これから脱サラしたい方は参考にしてください。
脱サラとは?
「脱サラ」とは、サラリーマン生活から脱却し、独立して新たな職業やビジネスに挑戦することを指します。
しかし、脱サラには成功するとは限らない厳しい現実も存在します。ここでは、脱サラでの成功やメリット、デメリットについてお話しします。
脱サラしても成功するとは限らない
脱サラは夢の実現に向けた方法の一つであるが、成功が約束されているわけではありません。
今どんなに儲かっている企業や人でも、需要がなくなれば廃業していきます。また、調子のいい業種であっても、その業種で起業する人すべてが成功するとも限らないのです。
流行りのビジネスがあれば、参入者が増えると競合が多く成功が遠ざかります。
しかし、なんとなく起業したり、流行りに乗って起業している人がいる一方、しっかりと調査・準備を行い起業すると成功できる確率も上がります。
脱サラのメリット
脱サラのメリットはたくさんあります。例えば、以下のようなことです。
- 働く時間や場所を選べる
- 定年がない
- 自分の努力次第で収入を上げられる
脱サラすると事業内容によりますが、場所や時間を自分で決めて仕事ができます。そのため、家族の予定や自分の趣味時間を取ることもでき、ワークライフバランスよく働けます。
また、仕事をいつまでするかも自分で決めることが可能です。そして、会社員のように固定給ではないので、自分の成果次第でその月・年の収入を会社員時代より増やすことも可能です。
脱サラのデメリット
脱サラにはメリットはたくさんありますが、デメリットもあります。例えば、以下のようなことです。
- 収入が不安定
- 自分で案件を獲得しないといけない
- 自己管理能力が必要
脱サラすると会社員時代のように収入が決まっているわけではないので、仕事がなければ収入がありません。
その案件も自分で獲得する必要があります。起業したてだと信用や実績がないので、最初は前の会社の上司・同僚や知り合いなどから案件をもらう方も多いです。
また、出勤時間などの決まりを自分で決めれることで、自己管理能力がなければサボってしまう可能性もあります。
脱サラ起業への関心度や脱サラしたい理由
近年、副業解禁や起業スクールの増加で起業に関心のある人も増えているかもしれません。ここでは、起業に関しての関心度や脱サラしたい理由を解説します。
起業している人は約8%
2022年の日本政策金融公庫のデータによると、日本で起業している方の割合は約8%という結果が出ました。
- 起業家 1.1%
- パートタイム起業家 6.5%
- 起業関心層 15.2%
- 起業無関心層 77.3%
参照:(日本政策金融金庫「2022年度起業と起業意識に関する調査」)
この結果では起業無関心層が77.3%となっていますが、調査データによって異なります。他のデータでは、起業に興味のない人の割合は半数近くにまで落ちることもあります。
パートタイム起業家の1週間の就業時間で一番多いのが、15時間未満で65.4%です。
起業への関心の年齢分布
先程の起業家、パートタイム起業家、起業関心層、起業無関心層の4つの分類別に、それぞれ最も多い年齢層を解説します。
- 起業家 29歳以下(35.4%)が一番多い
- パートタイム起業家 6.5% 29歳以下(33.0%)が一番多い
- 起業関心層 15.2% 29歳以下(37.2%)が一番多い
- 起業無関心層 77.3% 40代(23.2%)が一番多い
全体的に起業に関しての関心度が高いのは、29歳以下の若い世代ということがわかります。
起業したい理由トップ5
ここでは、起業したい理由を5つランキング形式で発表していきます。
第1位 | 収入を増やしたい | 56.9% |
第2位 | 自由に仕事がしたい | 42.8% |
第3位 | 自由に使える収入が欲しい | 21.3% |
第4位 | 事業経営に興味がある | 13.7% |
第5位 | 仕事の経験・知識や資格を生かしたい | 13.6% |
「収入を増やしたい」「自由に仕事がしたい」の2つは、全年齢の起業理由で上位です。
「自由に使える収入が欲しい」というのは家庭があり、お小遣い制の人に多い理由だと感じられます。
脱サラで成功しやすい職種10選
脱サラ起業は、どんな職種でも成功する可能性はありますが、成功しやすい職種を選ぶほうが成功に近づきます。以下では、初心者が挑戦しやすい10の職種を紹介します。
WEBライター
WEBライターは、文章力を活かして自分のペースで仕事を進められる職種です。
例えば、ブログ記事や商品説明文を書く仕事で、自分の得意な分野からスタートできます。コツコツと積み重ねることで、徐々にスキルを高めることができ、単価が上がったり依頼数が増えるでしょう。
パソコンやネット環境があれば、どこでもいつでも行うことができる点もメリットの1つです。
動画編集・作成
動画編集も初心者におすすめの職種の一つです。YouTubeやSNS上での動画需要が高まっているため、仕事の依頼数も一定以上あります。
初めは簡単な動画からスタートし、経験を積んでいくことで、案件を獲得していけます。
こちらも場所を選ばず作業ができるのがメリットの1つです。また、資格が必要なく、編集ソフトも無料で利用できるので、気軽に始めることができます。
プログラマー
プログラマーは、システム開発やアプリ開発を行う仕事です。
プログラミングは複雑な印象がありますが、初心者向けの学習リソースも豊富です。少しずつステップを踏みながら進めることで、徐々にスキルを向上させることができます。
これからも需要が安定しており人手不足とも言われているので、一度スキルが身につくと長期的に仕事を継続できるでしょう。
ネットショップ
ネットショップ経営も初心者が手を出しやすい分野です。
誰でも無料でネットショップを開設できるプラットフォームがあり、スマホでも始めることができます。
販売商品は手作りの商品や趣味のアイテム、あるいは他の業者から商品を仕入れた商品などです。実際に海外などの現地で購入した物をネットショップで販売する人も増えています。
在庫を抱えるリスクもありますが、需要のあるものを販売できれば、自分が働いていない時間に勝手に売れていきます。
家事代行
家事代行は身近なサービスの一つで、掃除や料理、買い物など、得意な家事を代行する仕事です。
特別なスキルは必要なく、初心者でも始めやすいです。依頼人と良好な関係を築きリピートしてもらうことで、安定した収入を得ることができます。
家事代行は、個人開業する方法とフランチャイズで起業する方法があります。
フランチャイズでは、未経験からスキルを身につけることができ、サポートもしてくれるのでおすすめです。
営業代行
営業代行は営業経験がある方には成功しやすい仕事です。
企業の代わりに商品やサービスを紹介・販売するお仕事で、コミュニケーションスキルや営業力を活かすことができます。販売方法や戦略は自分で考えるので、経験と共にスキルも身につきます。
営業場所は事務所でなくてもいいので、事務所を構えない場合、コスト削減しながら事業を行うことが可能です。
飲食店
飲食店経営はリスクが伴いますが、成功しやすい職種の1つです。
コンセプトやターゲット設定をしっかり行い、地域の需要に合わせながら起業することで、飲食業界での成功が期待できます。
提供する商品によって開業費用や運営コストが異なるので、できるだけコストを抑えることができるものを選ぶといいです。例えば、テイクアウトや宅配事業を行うことで、運営コストを抑えることが可能です。
物流・配送業
物流や配送業も需要が増えている仕事の1つです。
フリマアプリや通販サイトでの売上は好調で、人手不足と言われています。特別なスキルも必要なく運転免許のみで行うことができるので、初心者でも参入しやすいです。
個人で開業する場合、運んだ分だけ収入が上がるので、仕事のやりがいも大きいです。
塾・スクール経営
教育分野も自分が得意な教科やスキルがあれば、成功しやすいです。
得意な科目やスキルを活かして、個別指導や特定の分野に特化した学習塾を経営することができます。また、学習塾だけでなく、起業方法や投資方法、プログラミングなど様々なスキルを指導することもできます。
さらに、最近では対面だけではなくオンラインでも行えるので、効率よく生徒に指導を行え、収益も上げやすいです。
農業・漁業
自然と触れ合いながら働く農業や漁業も脱サラで人気の職種の1つです。
最近ではIT×農業・漁業が流行っており、効率的に働くことができるようになっています。また、労働人口不足になっているので、地方移住者には国や自治体から補助金・助成金が出ることも多いです。
定年がないので高齢になっても仕事を続けていくことができます。
脱サラ前に準備するべきこと7選
「脱サラ」を考える際には、慎重な準備が不可欠です。脱サラ前に、以下の7つのポイントをしっかりと押さえておきましょう。
脱サラ後の生活費を把握する
脱サラする前には、生活費を正確に把握することが重要です。
まずは現在の生活費を洗い出し、今後の生計に必要な予算を明確にしましょう。これを行うことで、新しい事業や職種に転身する際の安心感を生み出すことができます。
会社員から個人事業主になると自分で税金を払わないといけないので、しっかり把握することが必要です。
事業計画書を作成する
成功する脱サラには、事業計画書の作成が欠かせません。
事業計画書は将来のビジョンや目標を整理し、実現可能なプランを立てる書類です。起業時に融資を受ける際、金融機関に提出しないといけないので、しっかり作成しましょう。
保険や税金の手続きを行う
脱サラすると、会社員から自営業者になるので、保険や税金の切り替え手続きが必要です。
例えば、健康保険や国民年金、所得税、住民税を自分で支払う必要があるので、これらの切り替えです。これから自分の事業に集中しないといけないので、手続きは早めに行いましょう。
脱サラが失敗した時のことを考える
成功することを考えるのは良いことですが、脱サラが失敗した場合のことも考えておく必要があります。
リスク管理は脱サラ前に重要な要素であり、失敗した際の備えを考えることで、失敗した際に冷静かつ柔軟に対応することができます。
また、いつまでに〇〇万円稼げないと辞めるなどの期限を決めておくことで、頑張る原動力にもなるでしょう。
自分の経歴やスキルを見直す
脱サラに際しては、自分の経歴やスキルを見直すことが重要です。
これまでの経験やスキルをどのように新しい職種やビジネスに生かすかを考えましょう。初心者であっても、過去の経験やスキルは新しいキャリアでの成功に繋がる可能性があります。
情報収集を行う
脱サラの成功には、情報収集が欠かせません。
新しい分野やビジネスのトレンド、市場動向を理解することで、より戦略的な計画を練ることが可能です。
情報収集は、ネットや本、新聞、業界の人の話などから得ることができます。また、普段の生活をしているときでもビジネスのアンテナを張っておくことで、最近のトレンドを読める時があります。
情報発信をする
脱サラで成功するためには、自分の存在やスキルを積極的にアピールすることも大切です。
ブログやSNSなどを活用して情報発信を行い、自己PRを上手に行うことで、新しいチャンスを引き寄せることが可能です。
例えば、得意なことなどをSNSで発信することで、一定のファンがついてくれるかもしれません。
そのファンが拡散してくれたり、自分の発信が有名になることで応援してくれる人がどんどん現れ、次の展開に繋がる可能性もあります。
脱サラで失敗しない仕事の選び方
脱サラで成功するためには、仕事選びが重要です。以下では脱サラで失敗しないための仕事の選び方について考えていきましょう。
需要があり安定的な収入を見込める仕事を選ぶ
脱サラでの新たな仕事を選ぶ際には、まずその仕事が市場でどれだけ需要があるかを確認することが不可欠です。
需要がある分野であれば、安定的な収入を見込むことができます。例えば、人々が日常的に利用するサービスや商品に関連する仕事は需要が高い傾向があります。
しかし、需要が高いと競合他社も多い確率が高いです。そのため、開業エリアをしっかり選ぶ必要があります。
初期費用や運営コストが安い仕事を選ぶ
脱サラ後に新たな仕事を始める場合、初期費用や運営コストが低い仕事を選ぶことは重要です。
高額な初期投資や運営コストがかかる仕事は、脱サラの初期段階で負担となりかねません。例えば、オンラインでできるビジネスは低コストでスタートできることが魅力です。
もし店舗を構えて事業を行う場合でも、最初は小さい規模から始めると良いでしょう。
長く継続できる仕事を選ぶ
脱サラ後に選ぶ仕事は、短期的な成功だけでなく、将来的にも継続して行えるものを選ぶことが重要です。
一時的な流行りに乗ったビジネスではなく、長期的な成功を見込める分野を見極めましょう。
また、長期的に安定している業界でも自分に合っていないと長く仕事を継続できません。そのため、多くは稼げなくても自分に合った仕事を選ぶことも大切です。
競合調査をして集客できる仕事を選ぶ
新しい仕事を始める際には、競合調査を行い、どれだけ市場で差別化できるかを考えることが重要です。
競合が激しい分野では収益が分散してしまうので、競合が少ない分野を選ぶか、競合が少ないエリアを探しましょう。
そして、競合とどの部分で差別化できるか、独自のサービスを提供できるかを考える努力が必要です。
得意なことを活かす仕事を選ぶ
自分が知っている業界や知識、持っているスキルを活かせる仕事を選ぶことが重要です。
未経験でもできる仕事も多いですが、経験がある仕事のほうが成功するスピードも速いはずです。そして、得意なことで順調に売上を上げることができれば、長くその仕事をしていける確率も上がります。
脱サラ起業で失敗しないためのコツ
脱サラ起業は大きな一歩であり、失敗のリスクを減らすためには慎重な計画が必要です。以下では、脱サラで成功を掴むためのコツを考えていきましょう。
副業などで小さく始める
脱サラ起業を成功に導く一つの方法は、小さく始めて経験を積むことです。
副業で新しいビジネスアイデアを試し、市場の反応を見ることで、リスクを最小限に抑えつつ事業の方向性を確認できます。そして、最小限のリスクで自分に合っているかも確認できます。
脱サラしてから事業を始めてしまうと、後戻りできずに焦りで余計に事業が上手くいかない状況になるでしょう。
脱サラ経験のある人に話を聞く
脱サラ起業においては、脱サラ経験のある人からのアドバイスが貴重です。
実際に同じ道を歩んだ人の経験談を聞くことで、成功の秘訣や失敗から得た知識を吸収することができます。
脱サラ経験者からのアドバイスを受ける際には、自分の状況や目標に合わせた具体的な質問を行うことが大切です。
例えば、同じ業界や同じ課題に直面している場合、どのように乗り越えたかなど、具体的な事例を聞くことで自分の状況に応用しやすくなります。
まとめ
本記事では、脱サラで成功する職種などについて詳しく解説しました。
脱サラは必ずしも成功できるわけではないですが、以下のようなメリットがあります。
・働く時間や場所を選べる
・定年がない
・自分の努力次第で収入を上げられる
起業している割合は約8%で、主に若い世代が起業に対しての関心度が強いです。
脱サラで成功しやすい職種10選
・WEBライター
・動画編集・作成
・プログラマー
・ネットショップ
・家事代行
・営業代行
・飲食店
・物流・配送業
・塾・スクール経営
・農業・漁業
脱サラで失敗しない仕事の選び方
・需要があり安定的な収入を見込める仕事を選ぶ
・初期費用や運営コストが安い仕事を選ぶ
・長く継続できる仕事を選ぶ
・競合調査をして集客できる仕事を選ぶ
・自分の得意なことを活かせる仕事を選ぶ
詳細は本文で解説しているので、脱サラについて知りたい方は参考にしてください。
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この記事の執筆者
フランチャイズ支援歴10年
松田 和也
大阪大学人間科学部卒業後、大手フランチャイズ本部の加盟開発担当として新卒入社。その後SVとして10年間従事し、フランチャイズオーナーの経営指導に携わる。過去100名以上のフランチャイズオーナーを支援し、撤退率3%以下の実績を持つ。2022年1月にいくらやフランチャイズ立ち上げメンバーとして参画。