フランチャイズはやめたほうがいい?失敗例や失敗しないためのコツを解説
フランチャイズ
原価率が低いクレープ屋フランチャイズの開業準備や資金を解説
クレープ屋は原価率が低くて利益が出しやすいビジネスです。そして、開業資金も比較的安いので、未経験の方でも開業しやすく、開業を考えている方には人気の業種です。
そこで、この記事では、フランチャイズのクレープ屋の開業準備方法や資、失敗しないためのコツについて解説します。
この記事の目次
クレープ屋が利益が出やすい4つの理由
クレープ屋が利益が出やすい理由は、以下の4つが挙げられます。
原価率が低いため
クレープの原価率は20~30%と低いため、売上の一部が利益として残りやすいです。
例えば、1つ500円で販売する場合、原価は100~150円ほどなので、単純計算で行くと350~400円が利益となります。
店内飲食スペースが不要で開業資金が低いため
クレープは持ち帰りや屋外で食べることが一般的です。
そのため、広い厨房や店内飲食スペースを確保する必要がなく、物件取得費や賃貸料を抑えることができます。
また、店内で飲食しないことで回転率が良くなることも理由の1つです。
SNSで映えやすいため
クレープは見た目が可愛く、SNS映えすることが多いです。
カラフルなフルーツなどのトッピングが彩り豊かに盛り付けられたクレープは、写真映えするため、SNSでの拡散が期待できます。
そうすることで写真目的の来店も増え、集客率がUPします。
キッチンカーでも営業できるため
クレープは手軽に食べられるため、キッチンカーを活用しての営業も可能です。
キッチンカーを使うことで、固定費を抑えつつ、人が集まる場所で営業ができます。曜日や時間帯に応じて場所を変更できることも強みの1つです。
クレープ屋をフランチャイズで開業するメリット
クレープ屋をフランチャイズで開業することには、以下のようなメリットがあります。
メニューやノウハウを提供してくれる
フランチャイズ加盟すると、本部から豊富なメニューやノウハウを提供してもらえます。
これにより、自分でメニューを考える手間や時間を省くことができます。
また、これまで売れてきた商品を提供できるので、自信をもって提供可能です。
そして、調理以外の経営の部分でも本部の適切なアドバイスやサポートをもらうことができるので、未経験でも安心です。
安い仕入れ先を確保できる
フランチャイズ本部は、大量仕入れを行うことで安い価格で食材や材料を調達することができます。
加盟店もその恩恵を受けることができるので、安い価格で仕入れができ、安定した仕入れ先を確保することができます。
これにより、原価を抑えて利益を最大化することが可能です。
良い立地で出店しやすい
フランチャイズ本部は、市場調査やデータ分析を行い、良い立地を見つけるサポートをしてくれます。
そして、本部のブランド力や信頼性を背景に、不動産業者や商業施設管理会社との交渉もスムーズに行うことができます。
これにより、商業施設や個人では借りれない良い立地での出店ができることもあります。
クレープ屋をフランチャイズで開業するデメリット
クレープ屋をフランチャイズで開業することには、以下のようなデメリットもあります。
経営の自由度が低い
フランチャイズ加盟すると、本部での規則に従う必要があります。
例えば、メニューや価格設定、営業時間などに関しても、あらかじめ決められるでしょう。そのため、独自の経営戦略や店舗運営の自由度が低くなります。
ロイヤリティの支払いで収益が減る
フランチャイズ加盟する際には、本部に対してロイヤリティなどの支払いが必要です。
これにより、売上から一定の割合が差し引かれるため、収益が減少します。特に売上が伸び悩む場合は、ロイヤリティの支払いが負担となるでしょう。
本部や加盟店の影響を受けやすい
フランチャイズに加盟すると、本部や他の加盟店の影響を受けやすくなります。
例えば、本部が一部メニューを撤廃する場合、加盟店もそれに従う必要があります。もし、その商品が店舗でも売れやすい商品の場合、収益に直結するでしょう。
また、他の加盟店の経営状況や評判が悪い場合、それが全体のイメージダウンにつながることも考えられます。
フランチャイズクレープ屋の開業に必要な資金
フランチャイズのクレープ屋を開業するためには、開業資金と運営資金が必要です。ここでは、それぞれの資金についてみていきます。
フランチャイズのクレープ屋の開業資金
開業資金は開業形態や立地などによって異なりますが、店舗型の場合300万円前後から開業できます。
以下では、例としてクレープ屋の開業資金でかかる項目や金額を説明していきます。
項目 | 金額 |
加盟金 | 0~200万円 |
保証金 | 0~100万円 |
物件関連費 | 300~1,000万円 |
研修費 | 10~50万円 |
加盟金はブランドや商標権利用、サポート提供に対して支払う初期費用です。
保証金も初期費用の1つで、毎月支払うロイヤリティが支払えなかった時のための費用です。そのため、契約解除時に返ってきます。
物件取得費は開業費のほとんどを占めます。ただし、狭い面積でも開業できるので、費用は他の飲食店に比べて低いです。
研修費は開業前に行う研修にかかる費用です。数日から数週間程度の研修の所が多いです。
フランチャイズのクレープ屋の運営資金
運営資金もロイヤリティや規模などによって異なります。
以下で、売上が100万円のクレープ屋の運営資金でかかる項目や金額を説明していきます。
項目 | 金額 |
人件費 | 0~20万円 |
賃料(光熱費等込み) | 10万円 |
消耗品・広告費 | 10万円 |
仕入れ費 | 30万円 |
ロイヤリティ費 | 5万円 |
人件費は、狭い店でオーナー自ら店舗に立つ場合、必要ありません。スタッフを雇う場合でも、簡単な調理がメインなので、アルバイトなどで十分でしょう。
賃料は売上の10%以内に抑えることが大事です。
消耗品費は、営業で必要なものがなくなった場合に購入するための費用です。月によってばらつきはりますが、多めの金額で考えておきましょう。
仕入れ費は売上の30%が目安です。毎月の売れ行きを確認して、適切な仕入れを行いましょう。
ロイヤリティ費は、店舗によって金額が異なります。売上や利益から毎月決まった%を回収する本部もあれば、毎月固定金額を回収する本部もあります。
クレープ屋の開業に必要な資格や許可
クレープ屋を開業するためには、取得しないといけない資格や許可があります。以下で詳しく解説していきます。
食品衛生責任者
クレープ屋を開業するときに、1人以上は在籍していないといけない国家資格です。
オーナーが自分で取得するか、従業員に取ってもらうか、資格保有者を雇うことが必要です。
各都道府県で行われている講習を受講終了して、保健所に申請することで資格を取得できます。栄養士、調理師、製菓衛生師などの資格を保有している方は、保健所に申請するだけで大丈夫です。
飲食店営業許可
飲食店を営業するためには、飲食店営業許可を保健所に申請する必要があります。
申請の前に食品衛生責任者を取得しておかないといけませんので、早めに準備しておきましょう。
申請後、間取りや立ち入り検査等での審査が通れば、無事許可証が交付されます。
開業方法 | 必要な営業許可の種類 |
店舗開業 | 飲食店営業許可 |
キッチンカー | 食品営業自動車業 |
飲食店営業許可は地域によって異なるので、しっかり確認しましょう。
フランチャイズクレープ屋を開業する準備
フランチャイズクレープ屋を開業するためには、以下のような準備が必要です。
資料請求や問い合わせ
まずは、興味を持ったフランチャイズ企業に対して資料請求やお問合せをします。
説明会を行っている企業の場合、説明会に参加すると良いでしょう。資料を見て、メールやビデオ通話などで詳しい話をします。
フランチャイズ担当者との面談
興味を持ったフランチャイズ担当者と面談を行い、詳細な条件や加盟に関する疑問を解消しましょう。
この面談で、自身のビジネス計画や経営方針をしっかりと伝えることが重要です。
また、本部からの質問にも丁寧に答え、お互いの相性や信頼関係を築くことが大切です。
契約審査申し込み
フランチャイズ加盟の意志が固まったら、契約審査の申し込みを行います。
本部は加盟希望者の経歴や資金状況、適性などを審査し、加盟の可否を決定します。
店舗選び
加盟申し込み後、適切な店舗を選びます。本部の方が立地の良い物件を調査してくれて提案してくれることが多いです。
加盟金の支払い
加盟を決定したら、本部に加盟金を支払います。
加盟金は、フランチャイズ契約を結ぶための初期費用でブランド使用権料やサポート料として支払われます。
内装工事や設備・備品の導入
店舗をオープンするためには、内装工事や必要な設備・備品の導入が必要です。
内装工事では、店舗の間取りやデザインを決定し、壁や床の仕上げ、照明などを施工します。
採用や研修
開業に向けて、適切なスタッフの採用と研修も重要な準備です。
採用は1人で営業する場合は不要です。研修はクレープの調理方法やクレープや運営のノウハウなどを学びます。
フランチャイズクレープ屋の開業で失敗しないためのコツ
フランチャイズクレープ屋を成功させるためには、以下のコツが重要です。
競合調査をして集客しやすい立地を探す
開業する店舗の立地は非常に重要です。競合店の調査を行い、集客しやすい立地を選びましょう。
人通りが多く、商業施設や観光スポットは魅力的な場所ですが、競合が多いのでなかなか売上を上げることはできません。
そのため、安易に場所を決めずに本部の方の意見をしっかり聞いて選ぶことが大切です。
顧客単価を上げる工夫をする
クレープは顧客単価が低いので、顧客単価を上げる工夫をすることも重要です。
例えば、セットメニューの提供やトッピングの追加オプションを設けることで、顧客が注文する商品のバリエーションを増やし、売上を伸ばすことができます。
特に、SNS映えする商品に関しては売れやすいので、単価を上げるべきです。
また、季節ごとの限定メニューやイベントを企画するなど、顧客の興味を引きつける取り組みも有効です。
キッチンカーの営業はクラウドキッチンがおすすめ
キッチンカーを利して仕込みなどの調理を行う場合、クラウドキッチンを活用することがおすすめです。
クラウドキッチンは、複数の店が一つのキッチンを共有する形態で、低コストで開業することができます。
キッチンカーで営業する場合、保健所からの許可を得た場所でしか調理や仕込みをしてはいけないのですが、別でキッチンを借りると家賃がかかりもったいないです。
そのため、固定費が安いクラウドキッチンがおすすめということです。
失敗しないフランチャイズ本部の選び方
フランチャイズビジネスを成功させるためには、適切な本部を選ぶことが重要です。以下のポイントに注目して、失敗しないフランチャイズ本部を選びましょう。
メニューが豊富で他社と差別化できる本部を選ぶ
競争が激しいクレープ業界においては、メニューの豊富さや独自性が重要です。
顧客が飽きずに新鮮な体験を提供することで、他社と差別化しやすくなります。
ただし、実際は各社それぞれバラエティに富んだメニューを展開していることも多いです。
そのため、これから開業しようとしている方が差別化できそうかを見極めることは難しい部分でもあるので、過去の実績と照らし合わせながら本部を選ぶことも重要です。
契約内容やサポート制度に納得のいく本部を選ぶ
契約内容やサポート制度も重要なポイントです。
本部との契約には、加盟金やロイヤリティ、フランチャイズ契約期間などの条件が含まれます。これらの条件を慎重に検討し、自身のビジネスプランと合致するかどうかを確認しましょう。
また、本部が提供するサポート制度も重要です。開業前の研修やマーケティング支援、運営サポートなどが充実している本部であれば、開業後の成功につながりやすくなります。
自分の好きな開業形態で開業できる本部を選ぶ
フランチャイズビジネスには、店舗型やキッチンカー型など様々な開業形態があります。
自分の好みやライフスタイルに合った開業形態を提供している本部を選ぶことが大切です。自分の好みや得意なスタイルでビジネスを展開することで、モチベーションを維持しやすくなります。
まとめ
本記事では、フランチャイズのクレープ屋について詳しく解説しました。
クレープ屋は人気のスイーツで原価が安く、SNS映えして、狭いスペースでも営業できるので、利益を残すことができます。
また、開業資金も他の飲食店よりも安いことが多いので、参入障壁も低くなっています。
フランチャイズクレープ屋の開業で失敗しないためのコツ
・競合調査をして集客しやすい立地を探す
・顧客単価を上げる工夫をする
・キッチンカーの営業はクラウドキッチンがおすすめ
失敗しないフランチャイズ本部の選び方
・メニューが豊富で他社と差別化できる本部を選ぶ
・契約内容やサポート制度に納得のいく本部を選ぶ
・自分の好きな開業形態で開業できる本部を選ぶ
詳細は本文で解説しているので、フランチャイズでカフェを開業したい方は参考にしてください。
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この記事の執筆者
フランチャイズ支援歴10年
松田 和也
大阪大学人間科学部卒業後、大手フランチャイズ本部の加盟開発担当として新卒入社。その後SVとして10年間従事し、フランチャイズオーナーの経営指導に携わる。過去100名以上のフランチャイズオーナーを支援し、撤退率3%以下の実績を持つ。2022年1月にいくらやフランチャイズ立ち上げメンバーとして参画。