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独立・開業

サウナ経営は儲かる?開業資金や年収・失敗しないためのコツの解説

サウナ経営は儲かる?開業資金や年収・失敗しないためのコツの解説

サウナの経営は、初期費用や運営資金が高くなっているので、しっかりした計画が必要です。

この記事では、サウナ経営の年収や開業資金、失敗しないためのコツについて解説します。これからサウナ経営を始めたい方は参考にしてください。

サウナとは?人気がある理由

サウナ、あるいはサウナルームは、多くの人々がリラクゼーションと健康のために利用する施設の一つです。

サウナの特徴は、高温多湿の環境で身体を温め、発汗を促すことです。これにより、体内の毒素が排出され、ストレスの緩和や肌の美化、さらには健康への多くの利点がもたらされます。

サウナやスーパー銭湯などは「その他の公衆浴場」に分類されて、料金の設定も自由です。一方、昔ながらの銭湯は「一般公衆浴場」に分類されて、料金は都道府県ごとにほとんど固定されています。

サウナが人気である理由は多岐にわたります。

リラクゼーションとストレス軽減: サウナはリラクゼーションを促進し、日常のストレスを軽減させるのに役立ちます。高温の環境でゆったりと汗をかくことで、心身ともにリフレッシュできるでしょう。

身体の浄化: サウナを利用することで、身体が発汗し毒素を排出します。これにより、肌の健康を促進し、血行が改善されます。また、免疫力の向上する効果もあります。

健康への多くの利点: サウナの利用は、高血圧、冷え性、筋肉の疲労、関節炎などの健康問題に対しても効果が高いです。サウナに入ることで、体温が上昇し、血管が拡張するため、血圧が下がり、血流が促進されます。

社交的な場所: サウナは社交の場としても利用されます。友人や家族と一緒にサウナに入ることで、コミュニケーションを深める機会となります。この社交的な要素もサウナの魅力の一つです。

美容への効果: サウナに入ることで、皮膚の血行が促進され、肌が引き締まり、シワや肌荒れの軽減に寄与します。また、サウナによる発汗は、肌に溜まった毒素を排出し、美しい肌を保つ手助けをします。

サウナ経営は儲かる?平均年収と売上シミュレーション

サウナ経営の平均年収は、料金や規模、営業時間などによって変わるので一概には言えません。

ただ、温浴施設は初期費用の4〜5割を初年度に回収できれば、10年以内に投資額を回収可能と言われています。つまり、初期費用の半分を1年間で売り上げるイメージで経営していくと良いでしょう。

売上シミュレーション

例えば、初期費用が6,000万円だとしましょう。

まず、6000万円の50%の3,000万円の売り上げを目標にします。12か月で割ると、1か月で250万円の売り上げが必要です。

250万円を30日で割ると、1日8~9万円ほどの売り上げが必要です。

1日の来客数が50人を想定すると、客単価は1,600~1,800円1日の来客数が100人を想定すると、客単価は800~900円となります。

実際、毎日100人以上の来客を想定するより、客単価を上げて営業するほうがサウナは儲かりやすいです。

年収は、売り上げから賃料、人件費や光熱費などの経費を引いた利益です。

一般的な計算で、売り上げの1~2割が利益とすると1か月25~50万円が利益となり、年収は300~600万円となります。もちろん、営業場所や競合との価格競争などによって単価は変わってきます。

サウナを開業・経営するメリット

サウナの開業や経営にはさまざまな魅力があり、成功を収めるための方法が存在します。ここでは、サウナビジネスを手がける魅力的なメリットについて詳しく説明します。

リピーターを作りやすい

サウナビジネスにおいて、リピーターを獲得しやすい点が大きなメリットです。

サウナはリラクゼーションや健康増進の手段として利用され、顧客は定期的に訪れることが一般的です。特に、最近のサウナブームで来客も増えているので、サービスや雰囲気などを気に入ってもらうことができれば、リピーターはたくさんできます。

融資制度や補助金制度を活用できる

サウナビジネスを始める際には、数千万以上の多くの経費がかかります。

建物の購入や借り上げ、設備の整備、スタッフの雇用など、資金が必要です。しかし、こうした資金を調達するための手段が用意されています。

融資制度

金融機関や日本政策金融公庫からの融資を受けることができます。

融資は、開業資金や運営資金をまかなうのに役立ちます。一般的に低金利で審査に通りやすいのが日本政策金融公庫です。後の章で詳しく解説します。

補助金制度

補助金制度は、地域や国によって異なりますが、特定の条件を満たす事業者に対して補助金が提供されることがあります。

例えば、地方自治体独自の補助金制度です。地域振興のために新たなビジネスを立ち上げる場合、補助金を受けることができることがあります。

要するに、サウナのビジネスはリピーターを獲得しやすく、資金調達のための手段が豊富に存在します。これらのメリットを活かし、サウナビジネスを成功させるためには、計画的な運営や魅力的なサービス提供が不可欠です。

サウナを開業・経営するデメリット

サウナを開業・経営することには多くのメリットがありますが、同時にデメリットも存在します。ここでは、サウナビジネスを始める際に直面する可能性のあるデメリットについて詳しく説明します。

運営資金が高い

サウナを開業するには、かなりの運営資金が必要です。

賃料、設備の整備、スタッフの雇用、光熱費、水道代、広告宣伝など、多くの経費がかかります。特に建物や設備の整備には高額な費用がかかるため、十分な資金を用意する必要があります。

水道代の減免措置がない

サウナを運営する際、大量のお湯や水が必要となります。

特に大規模なサウナ施設では、水道代が高額になることがあります。「一般公衆浴場」である昔ながらの銭湯は、水道代の減免措置がありますが、サウナは一般的にはこのような優遇がないことが多いです。

要するに、サウナを開業・経営する際には運営資金の調達や計画と水道代の節約が課題となることがあります。賢明な経営計画を策定しましょう。

サウナの開業・経営に必要な資金

サウナを開業・経営するためには、資金面での計画が不可欠です。ここでは、サウナビジネスを始める際に必要な資金について詳しく説明し、初心者でも理解しやすいように解説します。

サウナ開業の初期費用

サウナの開業費用は、一般的に数千万円~数億円かかります。立地や規模、併設サービスによっても大きく変わるので、概算でしか表せません。

初期費用は、主に以下の項目から構成されます。

1. 建物の購入または借り上げ

サウナを運営するためには、建物を購入または借り上げる必要があります。建物の規模や立地によって費用は異なります。

2. 設備の整備

サウナ施設を提供するために、サウナストーブ、ベンチ、湿度調整装置、照明などの設備が必要です。これらの設備の導入には一定の費用がかかります。

3. スタッフの雇用

サウナの運営にはスタッフが必要です。受付係、清掃スタッフ、技術者など、職種によって必要な人員が異なります。

4. 諸経費

許認可の申請費用、広告宣伝費、保険料など、サウナビジネスを始めるために必要な諸経費も考慮する必要があります。

サウナ経営の運転資金

サウナを開業したら、日々の運営に必要な運転資金も確保する必要があります。こちらも規模や立地に左右されますが、基本的に数百万円かかるケースが多いです。

運転資金には以下の要素が含まれます。

1. 光熱費

サウナ室の運転には電気やガスが必要です。高温多湿の環境を維持するためには、光熱費がかさんでしまいます。

2. 水道代

サウナ運営には大量のお湯や水が必要です。特に大規模なサウナ施設では、水道代が高額になることがあります。

3. スタッフの給与

スタッフの給与支払いも、運転資金に含まれます。スタッフの数や賃金によって費用が変わります。

4. 修繕費用

サウナ施設は高温多湿の環境下で運用されるため、設備や建物の定期的な修繕が必要です。これらの修繕費用も運転資金に含まれます。

5.物件の賃料

毎月の土地や物件の賃料の支払いがあります。

サウナビジネスを成功させるためには、初期費用と運転資金をきちんと計画し、適切に資金を調達・運用することが必要です。資金に関する計画がしっかりしていれば、サウナの開業・経営は成功に近づくでしょう。

サウナの開業・経営に必要な資金調達法

サウナを開業する際、必要な資金をどのように調達するかは非常に重要です。資金調達法にはさまざまな方法がありますが、初心者でも理解しやすい方法を以下で詳しく説明します。

金融機関からの融資

多くの場合、銀行や信用金庫などの金融機関から融資を受けることができます。

しかし、審査は少し厳しめで、自己資金が求められることも多いので、初めての開業の方は審査に落ちることもよくあります。

信用保証付き融資…借主の返済が滞った場合に、信用保証協会が金融機関に「立て替え払い」を行う融資制度。その代わり、所定の信用保証料の支払いが義務である。

プロパー融資…保証人なしで自分で100%の責任を負う融資で、審査が厳しくなりやすい

金融機関の融資は上記のような制度があり、自分に合ったものを選びましょう。フランチャイズで開業する場合は、融資に関してもサポートしてくれる本部が多いので、審査に通りやすくなります。

日本政策金融公庫からの融資

日本政策金融公庫での融資は、初めての人も審査が通りやすくおすすめです。

「新創業融資制度」…新たに事業を始める方や事業開始後税務申告を2期終えていない方を対象とした保証人や担保なしで上限3,000万円の融資制度

「新規開業資金」…新たに事業を始める方または事業開始後おおむね7年以内の方を対象とした、保証人や担保なしで最大7,200万円の融資制度

上記のような制度があり、金融機関の融資が通らなかった方や低金利でお金を借りたい方はおすすめです。

創業補助金・助成金の活用

一部の地域では、新しいビジネスをサポートするために補助金や助成金が提供されています。これは、特定の条件を満たす場合に受けられる資金です。

メリット: 補助金や助成金は、開業費用の一部をカバーするための貴重な支援です。条件に合致する場合、返済の必要がないことが多いです。

デメリット: 補助金や助成金は競争率が高いことがあるため、受給するまでに時間がかかることがあります。また、一部のプログラムには厳格な条件が設定されていることもあります。

家族や知人から借りる

家族や友人からお金を借りる方法もあります。これは、信頼関係がある人から資金を調達することです。

メリット: 低金利または無利子で借りることができる場合があり、返済条件が柔軟であることが多いです。信頼できる人からの借入は、ビジネスの成功に向けて力強いサポートとなることがあります。

デメリット: お金を借りることは、関係を悪くする可能性があるため、注意が必要です。また、お金を返済する責任がありますので、返済計画をしっかりと立てることが重要です。

サウナ開業・経営に必要な資格や営業許可

サウナを開業・経営するための資格や営業許可について詳しく見ていきます。

特別な資格は不要だが役立つ資格はある

サウナを開業するのに、特別な資格は必要ありません。なので、資格を取得する時間や費用は不要です。自分が経営したいタイミングで始めることができます。

ただ、取得しといたほうがいい資格は以下の2つです。

「サウナ・スパ健康アドバイザー」…公益社団法人 日本サウナ・スパ協会が2014年に新たに設立した認定資格で、サウナやスパに関する正しい知識を身につけ、お客様へ良質なサービスを提供できるように作られました。

「サウナ・スパプロフェッショナル」…サウナ・スパ健康アドバイザーの上位資格となっており、より専門的で管理者向けの資格

営業許可が必要

サウナは「その他公衆浴場」に該当するので、所管の保健所に対して「公衆浴場法に基づく設備基準に関しての許認可申請」を行う必要があります。

サウナを開業・経営する方法と手順

ここでは、サウナを開業するための方法と手順について説明し、初心者でも理解しやすいように詳細を解説します。サウナビジネスをスタートさせるためのステップを追いましょう。

サウナのコンセプト・ターゲットを決める

最初にサウナのコンセプトを明確にしましょう。

どのようなコンセプトでサウナを提供するかを決め、ターゲット顧客を特定します。

主に、

・誰をターゲットに

・どこで営業するのか

・どんなサービスを展開するのか

・営業時間はどの時間帯か

などを決めることが大事です。

例えば、フィットネス志向の人々をターゲットにするか、リラクゼーションを求める人々を魅了するのかなどです。

サウナの種類を決める

サウナにはさまざまな種類があります。伝統的なフィンランド式サウナ、スチームサウナ、ドライサウナなどがあります。また、銭湯についているサウナなのか、個室サウナにするのか、テント式サウナなのかも重要です。

最近は、サウナの楽しみ方も様々なので、コンセプトに合った種類を選びましょう。

物件を決める

適切な物件を見つけることが成功の鍵です。

基本的には、アクセスが良く、人が集まる場所が良いです。また、駐車場や娯楽スペースなどのスペースが確保できれば、よりお客様は集客しやすくなります。

また、保健所の許可を得ないといけないので、プロの人と一緒に決めると確実です。

事業計画を策定する

事業計画はサウナビジネスの成功に向けて不可欠です。

収益予測、資金計画、マーケティング戦略、スタッフの雇用計画など、詳細な事業計画を策定しましょう。競合調査や市場調査も大切で、競合の特徴や需要があるのかを把握することで、自分たちの事業に活かすことができます。

また、資金調達時に金融機関などに事業計画書を提出しないといけないので、しっかりと具体的に決めましょう。

必要な書類を揃え保健所に提出する

サウナの開業には許認可が必要です。必要な書類や手続きについて保健所や地方自治体と連絡をとり、正確に提出しましょう。

以下の書類を保健所に提出します。

公衆浴場営業許可申請書

構造設備の概要書

建物の平面図及びその諸施設の配置図

付近見取図

営業者が法人の場合は、定款又は寄附行為の写し及び登記事項証明書

建築基準法に基づく検査済証の写し

消防法令適合通知書

サウナ室の展開図

許可申請手数料

サウナの営業許可をもらう

書類を提出後、建築基準法と消防法の手続きを行い、施設の設計や作成をしていきます。

施設作成段階や完成後に保健所からの検査を受け、基準を満たしていれば開業できます。この際、「建築基準法に基づく検査済証の写し」が必要です。

サウナの開業は多くのステップと計画が必要ですが、これらのステップを追うことで、成功への近道を進むことができます。計画的に熱意をもってビジネスを始めましょう。

サウナの開業・経営に失敗しないためのコツ

サウナのビジネスを成功させるためには、いくつかの重要なコツがあります。ここでは、サウナの開業に失敗しないための具体的なアプローチを紹介し、初心者でも理解しやすいように詳細を説明します。

アクセスが良い立地に開業する

サウナの立地は極めて重要です。アクセスが良く、多くの人々が利用しやすい場所にサウナを開業しましょう。交通の便が良く、駐車場があるかどうかも考慮しましょう。立地が魅力的であれば、集客に困らないでしょう。

ただ、立地が良いと開業資金や運営資金も高くなるので、しっかり資金計画を立てることが重要です。

単価を上げる工夫をする

サウナの価格設定に工夫を凝らすことが大切です。高品質のサービスや特別な体験を提供することで、単価を上げることができます。

例えば、「岩盤浴付きプラン」、「マッサージの割引券が付く」、「完全予約制の個室サウナ」などお客様に価値を感じてもらいましょう。お客様は高い価値を感じると、相応の料金を支払うものです。

独自性のあるサービスを提供する

競合他社との差別化が成功の鍵です。

単価を上げる工夫と似ていますが、競合のサービスや価格などをしっかり調査して、独自のサービスを提供することが大事です。

最近はサウナの施設が増えてきており、普通のサウナを作っても簡単に集客できません。

集客に力を入れる

効果的なマーケティング戦略を策定し、集客に力を入れましょう。

特に、SNSでの広告宣伝は費用対効果が高く、多くの人に情報発信ができます。近隣の人だけでなく、他府県などからの来客も見込めるでしょう。特に若い人に人気が出てきているので、SNSでの若い人への宣伝効果は大きいです。

小規模のサウナから始める

初めてのサウナビジネスでは、小規模からスタートすることもおすすめです。過度な規模でスタートすると、リスクが高まります。小規模サウナだと、人件費や賃料などを抑えることが可能です。

完全予約制などにすることで予約が入っていな時間のコスト削減もできます。

サウナ開業・経営で必要な確定申告

サウナの開業や経営において、確定申告は非常に重要です。ここでは、確定申告に関する基本的な情報を提供し、初心者でも理解しやすいように説明します。

所得が48万円以上で確定申告が必要

サウナを開業・経営する場合、収益に関する確定申告が必要です。確定申告の所得基準は、年間の収益が48万円以上の場合に義務化されます。

確定申告の方法

1月から12月までの所得を翌年2月16日から3月15日までに税務署に支払いします。

確定申告や納税が遅れてしまった場合はペナルティや罰則があるので、忘れないようにしましょう。

まとめ

本記事では、サウナの開業・経営について詳しく解説しました。

サウナの開業や経営は、多額の資金が必要で、施設を作る際にも厳しい条件もあるので、しっかりとした計画が必要です。

サウナを開業・経営する方法と手順

・サウナのコンセプト・ターゲットを決める
・サウナの種類を決める
・物件を決める
・事業計画を策定する
・必要な書類を揃え保健所に提出する
・サウナの営業許可をもらう

サウナの開業・経営に失敗しないためのコツ
・アクセスが良い立地に開業する
・単価を上げる工夫をする
・独自性のあるサービスを提供する
・集客に力を入れる
・小規模のサウナから始める

詳細は本文で解説しているので、サウナを開業・経営したい方は参考にしてください。

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この記事の執筆者

フランチャイズ支援歴10年

松田 和也

大阪大学人間科学部卒業後、大手フランチャイズ本部の加盟開発担当として新卒入社。その後SVとして10年間従事し、フランチャイズオーナーの経営指導に携わる。過去100名以上のフランチャイズオーナーを支援し、撤退率3%以下の実績を持つ。2022年1月にいくらやフランチャイズ立ち上げメンバーとして参画。

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