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たこ焼き屋の開業は儲かる?原価率・平均年収・失敗しない為の方法を解説
たこ焼き屋は原価率が低く、しっかりしたリサーチをして開業すると儲けることができるビジネスです。この記事では、たこ焼き屋の開業方法や開業資金、失敗しないための方法について解説します。たこ焼き屋を開業したい方は参考にしてください。
この記事の目次
たこ焼き屋の開業は儲かる?原価率や利益について
たこ焼きは日本全国で親しまれている食品の一つです。そのため、たこ焼き屋の利益性や経営の安定性について気になる方も多いでしょう。ここでは、たこ焼き屋が儲かる理由やその原価率、利益について詳しくご紹介します。
たこ焼き屋を開業すると儲かる理由
たこ焼き屋は、適切な経営と場所選びをすれば、一定の利益を上げることが可能です。たこ焼き屋が儲かる理由は以下の通りです。
理由 | 内容 |
原価率が低い | 原材料が安く抑えれるので利益を出しやすい |
廃棄が少ない | たくさんの種類の材料を使わないので、仕入れ量などを調整しやすい |
賃料を抑えられる | テイクアウトメインの店の場合、テーブルなども不要なので、狭い店で家賃を抑えられる |
人件費を抑えられる | 調理と接客を1人の人が行うスタイルが多いので、スタッフを減らすことができる |
常に一定の需要がある | 季節に影響を受けにくいため、1年中売れる |
老若男女問わず人気 | 世代を問わず人気なので、年齢や性別でターゲットを絞らなくてもいい |
たこ焼き屋は人気があり、原材料や賃料などの経費を抑えれることで、利益を上げやすいビジネスと言えるでしょう。
たこ焼きの原価率や利益
たこ焼きの原価率は一般的に低く、およそ25~30%です。例えば、500円でたこ焼きを販売した場合、125~150円が原価で、残りが利益となります。もちろん、残り全てが利益にはなりませんが、人件費と賃料も抑えられるので、一般的な飲食店よりは利益が残ります。
いかに販売数を増やせるかが、稼げるかどうかの鍵です。
たこ焼き屋を開業した人の平均年収
たこ焼き屋の平均年収は、およそ300~500万円ほどです。開業方法や規模にもよりますが、有名店で売れている店舗だと600万円以上の店舗あります。ここで、シミュレーションをしてみましょう。
売上
項目 | 金額・日数・人数 |
たこ焼き1パック | 500円 |
客数 | 50人/日 |
客単価 | 500円 |
営業日数 | 24日/月 |
1か月の売上 | 60万円 |
経費
項目 | 金額・% |
原材料費 | 18万円(30%) |
人件費 | 0円(自分が店に立ってる場合) |
賃料 | 6万円(10%) |
光熱費と広告料 | 6万円(10%) |
1か月の経費 | 30万円 |
売上(60万円)-経費(30万円)=30万円が月収となります。
つまり、30万円×12か月=360万円が年収です。
販売個数を増やせば増やすほど、年収は上がります。
たこ焼き屋を開業するのに必要な資金
たこ焼き屋を開業するには、最初に費用がかかります。営業形態によって変わるので、一緒に見ていきましょう。
店舗でたこ焼き屋を開業する場合
店舗を構える場合、物件取得費用や内外装工事費用で200~300万円ほどかかり、合計で500万円ほどかかります。
この後紹介する2つの方法よりも初期費用は掛かりますが、一度店舗を認知してもらえるとリピーターも増えて、売り上げは上がりやすいです。
キッチンカーでたこ焼き屋を開業する場合
キッチンカーでの開業の場合、合計300万円ほどで開業する方が多いです。主にかかるのが、厨房の設備と車代です。
車代は中古にするか、リフォームをどれだけするかなどで変わってきます。店舗を構えて営業するよりも初期費用を抑えることができるのが特徴です。また、人が集まりやすい場所やイベントに出店することで売り上げの向上が見込めます。
一方で、一定の場所にとどまることをしないので固定客がつきにくく、保健所の営業許可も下りずらいのはデメリットとしてあります。
屋台でたこ焼き屋を開業する場合
屋台で開業した場合、初期費用は100万円前後で済みます。店舗開業やキッチンカーでの開業に比べて、初期費用を抑えられるのが、メリットです。駅前や繁華街での出店が多くみられる営業形態で、人が集まりやすいので利益も上げやすいです。
一方で、出店場所が限られていたり、衛生管理(特に夏場)が難しいのがデメリットです。
たこ焼き屋を開業するための準備や流れ
たこ焼き屋の開業は、その人気から多くの人が挑戦するビジネスの一つです。ただ、成功するためにはしっかりとした準備と流れが必要となります。以下では、たこ焼き屋を開業するための主なステップを詳しく解説します。
事業計画を立てる
事業計画の策定は、ビジネスの方向性を明確にし、リスクを低減するための重要なステップです。事業計画を立てることで、目標や戦略、必要資金などを明確にできます。
さらに、事業の弱点やリスクを早期に発見し、対策を講じることもできます。また、金融機関などから融資をしてもらうときにも提出を求められるので、しっかりと作成しましょう。
資金を調達する
適切な資金調達は、ビジネスのスタートをスムーズにし、将来的な運営を安定させるために重要です。店舗の内装や設備の導入、初期の材料購入などの初期費用には、多額の資金が必要です。
さらに、事業が安定するまでの月々の経費や人件費、変動する材料費など、定期的な出費も予想されます。そのため、銀行や信用金庫、民間の投資家などからの融資や、自己資金の活用、クラウドファンディングなどの方法で資金を調達する必要があります。
立地調査や物件を探す
適切な立地選びは、たこ焼き屋の成功に大きく寄与します。人通りが多い場所や、観光地、商業施設の近くなどは高い顧客流入が期待できます。また、近くにたこ焼き屋が多いとお客さんが分散してしまうので、競合の調査が大事です。キッチンカーや屋台での出店は、保健所や警察署からの営業許可が必要なので、それらも考慮しましょう。
材料や設備を準備する
適切な材料と設備の準備は、商品の質と効率的な運営に影響します。新鮮な材料や、特定のブランドを使用することで、味の差別化が可能です。
さらに、長期的な経営を考えると、仕入れ先も安くて信頼できるところに依頼するべきです。
また、たこ焼き器は「電気式かガス式か」「素材は銅板か鉄板か」など自分の調理スタイルに合ったものを選びましょう。自分が調理しやすい調理器具を導入することで、生産性や労働効率が向上します。
たこ焼き屋を開業するのに必要な資格や許可
たこ焼き屋を開業するには取得しないといけない資格が2つあります。以下で解説していきます。
食品衛生責任者
飲食店に1人以上は在籍していないといけない国家資格です。オーナーが自分で取得するか、従業員に取ってもらうか、資格保有者を雇うことが必要です。各都道府県で行われている講習を受講終了して、保健所に申請することで資格を取得できます。または、栄養士、調理師、製菓衛生師などの資格を保有している方は、保健所に申請するだけで大丈夫です。
飲食店営業許可
飲食店を営業するためには、飲食店営業許可を保健所に申請する必要があります。申請の前に食品衛生責任者を取得しておかないといけませんので、早めに準備しておきましょう。申請後、間取りや立ち入り検査等での審査が通れば、無事許可証が交付されます。
上記2つ以外にも、キッチンカーや屋台などの営業スタイルによって必要なものがある場合は、確認して取得するようにしましょう。
たこ焼き屋の開業を安く抑える方法
たこ焼き屋の開業には多額の初期投資が必要ですが、賢い方法を取り入れることでコストを抑えることができます。ここでは、開業費用を削減するための具体的な方法をご紹介いたします。
フランチャイズでたこ焼き屋を開業する
フランチャイズは、フランチャイズ本部の制約があり、自由に運営ができないかもしれません。
しかし、フランチャイズだと、集客できる立地選びや運営のサポートなどをしてくれて、確立されたビジネスモデルを利用できるため売り上げを上げやすいです。また、大量の仕入れや集約されたサプライチェーンにより、材料コストを低く抑えられるメリットもあります。
居ぬき物件を利用する
居ぬき物件を利用することで、内装や設備のコストを大幅に削減することができます。前の店舗の設備や内装をそのまま利用することで、新規に購入や設置するコストの節約も可能です。
さらに、改装や設備導入の時間が短縮されるため、早期に営業を開始できます。つまり、居ぬき物件を活用することで、開業に必要な初期投資を大幅に抑えることが可能となります。
デリバリーやテイクアウトの店として開業する
店内での飲食を提供しないデリバリーやテイクアウト専門での開業は、初期投資を抑える方法の一つです。席を用意しないため、小さな店舗での運営が可能となり、賃料を節約できます。
さらに、食事スペースの設備や内装にかかるコストや人件費も削減できます。コロナ禍の影響で、デリバリーやテイクアウト専門の飲食店が増加しており、たこ焼き屋をデリバリーやテイクアウトで営業するのは賢い選択肢の1つでしょう。
たこ焼き屋の開業費用を抑えるための方法は多岐にわたります。上述の方法を取り入れながら、効率的に資金を使い、成功へと導くためのステップを踏んでください。
たこ焼き屋の開業で失敗しないためには?
たこ焼き屋の開業は多くの人が挑戦するビジネスの一つです。失敗しないためには、ただ美味しいたこ焼きを作るだけでなく、ビジネスとしてのコツも必要です。以下では、たこ焼き屋を成功へと導くためのポイントをご紹介します。
資金・事業計画は綿密に行う
資金繰りがうまくできない経営者は、長期間の経営はできません。事業の失敗の多くの原因は、資金に関することだと言われており、特に経営が軌道に乗るまでが肝心です。最初は店を認知してもらえず、売り上げが上がらない時もあります。そのため、およそ半年分の運営資金を用意することが必要です。
また、予期せぬトラブルもあるかもしれないので、資金計画を綿密に行い、突発的な出費にも対応可能できるようにしましょう。
立地調査をしっかり行う
成功するために重要なのは、適切な立地選びです。人通りが多い駅前などは、多くの顧客を惹きつけることができます。
ただ、人通りが多いからその場所が適した場所だとは限りません。例えば、駅前でも競合の店が多く、賃料が高い場合、本当に利益が残せるのかをリサーチしないといけません。
そのため、固定費を洗い出し、競合店の調査をして、それ以上の売り上げを上げれるかを確認することが必要です。
回転率を上げる
高い回転率は、売上の向上に繋がります。顧客を迅速に対応し、次の顧客を迎え入れることで、1日の利益を最大化できます。たこ焼き屋は利益率は高いが、単価は安いので、いかにたくさん売るかが重要です。また、待ち時間を短縮することで、顧客の満足度も向上します。
つまり、顧客の待ち時間を減少させ、高い回転率を維持することで、売上と顧客満足度の両方を向上させることができます。
オリジナルメニューを考案する
独自のメニューを提供することで、他店との差別化を図ることができます。たこ焼き屋は場所によっては競合店舗多いので、独特な味や見た目のたこ焼きを作り、顧客に強く印象付けることが大事です。特別なトッピングや派手な見た目でSNS拡散されると、一気にお客様が来店するでしょう。
集客方法を工夫する
独自の集客方法を導入することで、新規の顧客を引き付けることができます。チラシやHP、SNSなど、さまざまな集客方法を試すことで、幅広い顧客層からの支持を得ることができます。
最初は、特別なキャンペーンやサービスを提供することで、まずはお店を知ってもらいリピーターを増やすことが大事です。最近では自店のSNSアカウントを運用している店舗も増え、若い人にはSNSで積極的にアピールすることも必要でしょう。
たこ焼き屋の開業は、上記のコツを取り入れることで、より確実な成功へと近づくことができます。市場のニーズをしっかりと捉え、顧客との関係を深化させる取り組みを続けることで、長期的な経営の安定を目指しましょう。
まとめ
本記事では、たこ焼き屋の開業について詳しく解説しました。
たこ焼き屋は多くの人に親しまれていて、開業したい人もたくさんいます。開業方法も色々あり、原価率も低いので、経営方法によっては多くの利益を残すことができるビジネスです。
たこ焼き屋の開業を安く抑える方法
・フランチャイズでたこ焼き屋を開業する
・居ぬき物件を利用する
・デリバリーやテイクアウトの店として開業する
たこ焼き屋の開業を失敗させないための方法
・資金・事業計画は綿密に行う
・立地調査をしっかり行う
・回転率を上げる
・オリジナルメニューを考案する
・集客方法を工夫する
詳細は本文で解説しているので、たこ焼き屋を開業したい方は参考にしてください。
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この記事の執筆者
フランチャイズ支援歴10年
松田 和也
大阪大学人間科学部卒業後、大手フランチャイズ本部の加盟開発担当として新卒入社。その後SVとして10年間従事し、フランチャイズオーナーの経営指導に携わる。過去100名以上のフランチャイズオーナーを支援し、撤退率3%以下の実績を持つ。2022年1月にいくらやフランチャイズ立ち上げメンバーとして参画。