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アーリーリタイアで後悔しないためには?失敗例と失敗しないためのコツを解説
アーリーリタイアすることは、仕事を辞めて自分の時間を生きていくことです。ただ、アーリーリタイアしたことで、後悔してしまう方も一定数います。
この記事では、アーリーリタイアでの失敗例、アーリーリタイアするための必要資金、失敗しないためのコツについて解説します。アーリーリタイアしたい人は参考にしてください。
この記事の目次
アーリーリタイアとは?セミリタイアやFIREとの違い
アーリーリタイアと聞いたことはあるが、詳しく知らない方も多いのではないでしょうか。ここでは、アーリーリタイアの意味やセミリタイア・FIREとの違いについて言及していきます。
以下の表はアーリーリタイア、セミリタイア、FIREの違いを簡単に表した表になります。
アーリーリタイア | セミリタイア | FIRE | |
労働 | なし | あり | 両方(資産運用を行っている) |
収入 | なし | あり | あり |
アーリーリタイアとは
アーリーリタイアとは、定年よりも早い時期に仕事を辞め、自由な時間を楽しむことです。
この方法は、働いて収入を得ることがないので、自分で貯蓄した金額で残りの生活をしていくイメージです。
アーリーリタイアの魅力は、仕事に縛られずに自分の好きなことに時間を費やせることにあります。一方で、社会との繋がりが急になくなるので、孤独感にさいなまれる恐れがあります。
セミリタイアとは
セミリタイアは、アーリーリタイアとは異なり、完全に仕事を辞めるのではなく、アルバイトやフリーランスなどで仕事をしながら、残りの時間を余暇や趣味に充てるライフスタイルです。
この方法は、収入源を一部維持し、社会との繋がりも保ちながら、自分のペースで生活できることがメリットです。一方で、一定期間自由を楽しんでから就職を考えているかには、再就職のハードルが高いのでおすすめできません。
FIREとは
FIREは、(Financial Independence, Retire Early)の略で、十分な貯金や資産運用によって経済的に独立し、仕事を辞めることで、自分の人生をより自由にコントロールすることです。
一般的に言われているのは、生活費の25年分を貯金して、4%ルール(年間利回り4%で資産運用すると生活していける)に基づいた資産運用を行うことで、生活していくことができます。
ただし、資産運用の知識を持っておくこと、生活費はずっと一定とは限らないと知っておくことが重要です。
【後悔】アーリーリタイアでよくある失敗例8選
アーリーリタイアしてから後悔してしまう方も多くいます。そこで、どのような失敗が多いのかを以下で紹介していきます。
予定外の出費で資金不足になる
アーリーリタイアを目指す際に最も慎重に考えるべき点の一つが、予期せぬ支出に対する備えです。
計画通りに生活している中で、医療費や急な修理費用など、予測できない出費が発生する可能性があります。これに備えて十分な資金を積み立てておくことが重要です。
当初の計画通りに物事が進まない
アーリーリタイアを計画する上で、人生は計画通り進まないと認識することが重要です。
経済の変動や個人の健康状態、家族の事情など、予測が難しい要因が数多く存在します。また、自分が没頭したい趣味が急に飽きてしまうこともあるかもしれません。
柔軟性を持ち、計画の変更にも対応できるようにすることが大切です。
社会から切り離された感覚になる
アーリーリタイア後、社会との繋がりが薄れることで孤立感を覚えることがあります。
これを避けるためには、趣味やボランティアなどで新たなコミュニティに参加し、交流を大切にすることが必要です。人間関係は健康なアーリーリタイア生活の一環と言えます。
社会との繋がりを得たいということで、アルバイトなどを始めてセミリタイアに切り替える方もいます。
生活環境の変化に対応できない
アーリーリタイア後に生活環境が変化する方も多いでしょう。
例えば、アーリーリタイアしたことで、海外や田舎移住を始める方もいます。しかし、新しい場所での生活や異文化に上手く馴染めず、元の生活に戻る人もいます。
事前に新しく変わる土地や生活文化などを調べておくことが大切です。
家にいる時間が長くなり家族との関係が悪くなる
アーリーリタイアに成功する一方で、長時間家にいることが家族との関係を悪化させる可能性があります。
例えば、昼間ご主人様が仕事していた時間は、奥様が家で自由時間を1人過ごしていたとしましょう。それが、ずっと家で2人の空間が続くことで、喧嘩が増えたり、ストレスを抱えてしまう人は少なくないのです。
予め、家族とのコミュニケーションを大切にし、お互いの期待や希望を共有することで、円満な関係を保つことが求められます。
今後の目標や目的がわからなくなる
仕事がなくなると、今後の目標や目的がわからなくなることがあります。
結局やりがいを見つけることができず、仕事を再開する人も多いので、アーリーリタイア前に将来の展望を明確にし、趣味や興味を追求することで、充実した時間を過ごせるでしょう。
社会的信用が低下する
アーリーリタイアすると、社会的信用が下がる可能性があります。
新規でローンを組んだり、クレジットカード作成ができなくなることもあります。そのため、ローンやクレジットカード作成などを考えている人は、アーリーリタイアする前がおすすめです。
また、一部の人々からは、アーリーリタイアした人を”怠け者”とみなすこともあるかもしれません。
再就職したいときのハードルが高い
アーリーリタイアしてから再就職を考える場合、再就職の難易度が上がる可能性があります。
特に、アーリーリタイアの期間が長いほど、再就職時がしにくいです。特に、競争の激しい分野で再就職を考える場合に影響を及ぼすでしょう。
また、年齢が上がるにつれて再就職しにくくなるのが現状なので、特別なスキルや経験がない方は難しいかもしれません。
アーリーリタイアで後悔しないための5つの条件
アーリーリタイアをしたいと考えている人も多いでしょう。しかし、これだけは守ったほうがいい条件があります。以下で、順番に解説します。
余裕を持った資金計画をする
アーリーリタイアを成功させるためには、慎重かつリアリティをもって資金計画を策定することが不可欠です。
結婚・出産、介護など人生で起こりうることを予測して、将来の生活費や予期せぬ出費に備え、余裕をもった計画を心掛けましょう。
毎月の支出上限額を決める
アーリーリタイア生活では、毎月の支出を厳密に管理することが重要です。
長期的に考えずに資産を取り崩していると、年を取るにつれて使える金額が減ってしまいます。計画的に資産を使い、定期的に予算を見直すことで生活を維持し続けることができます。
節約マインドを持つ
アーリーリタイア生活では、節約マインドを養うことも大切です。
アーリーリタイアした時の資産状況にもよりますが、贅沢しすぎると資金が厳しくなります。
必要なものと無駄なものを見極め、贅沢ではなく、本当に大切なことにお金を使うようにしましょう。
万が一の場合の頼れる存在を見つけておく
アーリーリタイア生活では予測不可能な事態も考えられます。
そんな時に頼れる存在やサポート体制を事前に整えておくことが大切です。例えば、親やパートナー、友達、先輩などが挙げられます。
サラリーマンに戻らない覚悟を決める
アーリーリタイア生活では、もうサラリーマンには戻らないと覚悟することも重要です。
覚悟が弱いと、「お金が無くなっても仕事をすれば何とかなる」という精神になってしまい、金銭管理が甘くなります。
また、長期間仕事をしていない方がいきなり仕事を始めると、体力的にも精神的にもしんどいでしょう。
アーリーリタイアをするメリットもある
アーリーリタイアをすることで失敗してしまうこともありますが、メリットもあります。以下で、メリットを紹介していきます。
住む場所に縛られない
アーリーリタイアを達成すると、仕事に縛られることなく、住む場所を選ぶ自由が手に入ります。
例えば、夢だった海外での生活、田舎の静かな場所で自然に囲まれながらの生活を選ぶことも可能です。
人間関係に縛られない
アーリーリタイアに成功すれば、仕事から解放され、無理をして嫌いな人と付き合う必要がなくなります。
人間関係でストレスを感じている人が多い世の中なので、大きなメリットと言えるでしょう。
時間に縛られない
アーリーリタイアを選択すると、時間に制約されることなく、自分の時間を自由に使えるようになります。
例えば、朝早くから働く必要がないため、夜更かししても、朝寝坊を気にせずに自分のペースで生活できます。
アーリーリタイアで失敗しないための資金計画
アーリーリタイアするためには、しっかりとした資金計画が必要です。
以下では、年齢別アーリーリタイアするための必要金額を算出していきます。
条件
- 単身世帯で算出
- 支出金額は2013~2022年(10年間)の平均値の約16万円(実際は159,728円)で計算
- 年金収入は65,000円/月×15年(65歳からの15年)=1,170万円で計算
- 90歳まで生きることを仮定
30歳でアーリーリタイアする場合
支出額:16万円×12か月×50年=1億1,520万円
年金収入:1,170万円
必要金額:1億1,520万円-1,170万円=1億350万円
つまり、必要金額は1億350万円となります。
※人によって支出額や年金収入が異なるので、あくまで目安と捉えてください。
40歳でアーリーリタイアする場合
支出額:16万円×12か月×50年=9,600万円
年金収入:1,170万円
必要金額:9,600万円-1,170万円=8,430万円
つまり、必要金額は8,430万円となります。
※人によって支出額や年金収入が異なるので、あくまで目安と捉えてください。
50歳でアーリーリタイアする場合
支出額:16万円×12か月×40年=7,680万円
年金収入:1,170万円
必要金額:7,680万円-1,170万円=6,510万円
つまり、必要金額は6,510万円となります。
※人によって支出額や年金収入が異なるので、あくまで目安と捉えてください。
アーリーリタイアする前に確認しておくべきこと3選
アーリーリタイアする前に、失敗しないための確認しておくべきことが3つあります。以下で、順番に紹介していきます。
今の仕事が嫌なだけではないか
アーリーリタイアを考える際に重要なのは、今の仕事が単に嫌だからという理由だけでないかを確認することです。
仕事に対する不満がアーリーリタイアの主な動機となっている場合、アーリーリタイア後の目的がなく、生きがいがなくなる恐れがあります。アーリーリタイア後には、充実感ややりがいを見出せる新たな目標が必要です。
この場合、転職やセミリタイアの選択肢を取ることも1つの手段です。
周囲の華やかな生活への憧れではないか
アーリーリタイアを考える動機として、SNSなどの周囲の自由で華やかな生活に憧れることがあります。
しかし、人それぞれ仕事や資産状況、価値観は異なり、必ずしも同じような生活を送れるとは限りません。
また、SNSは良い一面を切り取っているだけなので、SNSの華やかそうな人も普段はみんなと同じような生活をしているなんてことも多いです。
目先の楽しみだけを見ていないか
アーリーリタイアをしたい理由の多くは、仕事のストレスから解放され、楽しみたいからです。
もちろん良いことですし、それができればしたほうがいいですが、目先の短期的な目線でしか見ていない場合、後悔してしまうでしょう。
例えば、アーリーリタイアに必要とされる金額が貯まると、一時的にお金持ちの状態になります。
そうすると、お金持ちになったらやってみたかったことや浪費をしてしまう方も増えてしまいます。つまり、年を追うごとにお金が足りなくなるのです。
アーリーリタイアで失敗しないためのコツ
アーリーリタイアで失敗してしまう方は多いとお伝えしてきました。では、これからアーリーリタイアする方は、どのようなことを心掛けていけばいいのでしょうか。以下で、説明していきます。
アーリーリタイアする目的を明確にする
アーリーリタイアを成功させるためには、まず目的や目標を明確にすることが不可欠です。
目的・目標が不明瞭なまま進むと、途中で方針や生きがいなどを見失いやすくなります。例えば、リラックスした生活を送りたいのか、新たな挑戦に臨みたいのか、それぞれの目的に応じて計画を立てましょう。
もし、その目標ではアーリーリタイアしてしまうと難しい場合、セミリタイアに変更するなども可能です。
リスクの低い資産運用を行う
アーリーリタイア後も安定した生活を続けるためには、リスクの低い資産運用を行うことも1つの手段です。
ここで重要なのが、株式投資信託のようなリスクを抑えつつ資産を増やす方法を選ぶことです。投資先を選ぶ際は、自分のリスク許容度や将来の生活スタイルに合わせた賢明な選択を心掛けましょう。
アーリーリタイア後の将来像をイメージしておく
アーリーリタイア後の将来像をイメージしておくことは、成功の大きな鍵です。
将来のビジョンを持つことで、アーリーリタイア後の日々がより充実し、余裕を持つこともできます。例えば、趣味や新たな挑戦、ボランティア活動など、具体的なイメージを描いてみましょう。
生活状況に応じて柔軟な対応をする
アーリーリタイア後も生活は予測不可能な出来事によって変化します。
そのため、柔軟な対応力が求められます。例えば、結婚・出産、離婚、病気、親の介護など、計画通りに進まないことも考慮に入れ、変化に対応する柔軟性を身につけることが成功の秘訣です。
まとめ
本記事では、アーリーリタイアでの後悔や失敗ついて詳しく解説しました。
アーリーリタイアする場合、後悔してしまう失敗例もたくさんあるので、計画的な準備が必要です。
仕事を辞めることで社会的に孤独感を味わうこともあるので、自分の性格と合っているかを確認して、セミリタイアなどの選択肢に変えることも考えましょう。
アーリーリタイアで後悔する失敗8選
・予定外の出費で資金不足になる
・人生は計画通り行かない
・社会から切り離された感覚になる
・生活環境の変化に対応できない
・家にいる時間が長くなり家族との関係が悪くなる
・今後の目標や目的がわからなくなる
・社会的信用が低下する
・再就職したいときのハードルが高い
アーリーリタイアで後悔しないための5つの条件
・余裕を持った資金計画をする
・毎月の支出上限額を決める
・節約マインドを持つ
・万が一の場合の頼れる存在を見つけておく
・サラリーマンに戻らない覚悟を決める
詳細は本文で解説しているので、アーリーリタイアしたい方は参考にしてください。
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この記事の執筆者
フランチャイズ支援歴10年
松田 和也
大阪大学人間科学部卒業後、大手フランチャイズ本部の加盟開発担当として新卒入社。その後SVとして10年間従事し、フランチャイズオーナーの経営指導に携わる。過去100名以上のフランチャイズオーナーを支援し、撤退率3%以下の実績を持つ。2022年1月にいくらやフランチャイズ立ち上げメンバーとして参画。