独立前に知るべき!フランチャイズ加盟のメリット・デメリットを解説
フランチャイズ
移動販売・キッチンカーのフランチャイズ開業資金・失敗しないコツを解説
キッチンカーは、様々な場所で出店することができ、需要に応じて対応できます。
ただし、出店に際して面倒な手続きもあるので、サポートが充実しているフランチャイズでの開業もおすすめです。
この記事では、フランチャイズのキッチンカーの開業資金や失敗しないためのコツについて解説します。
この記事の目次
キッチンカーで取り扱う商品の種類
キッチンカーは、移動式の小さなレストランのようなものであり、様々な種類の料理を提供しています。
その中でも、特に人気があるのはドリンク、スイーツ、そして食品・料理です。
ドリンク
キッチンカーでは、さまざまな種類のドリンクが提供されます。
例えば、コーヒーや紅茶、フルーツジュース、ソフトドリンク、アルコールなどがあります。
写真映えするようなジュースや流行っているものが販売されていることが多いです。
スイーツ
キッチンカーでは、美味しいスイーツが提供されます。例えば、アイスクリーム、クレープ、かき氷などがあります。
これらのスイーツは、食後のデザートとしてだけでなく、ちょっとしたおやつとしても楽しむことができます。
ジュースと同様に流行りものや写真映えするものが多く、原価が低いので開業もしやすいです。
食品・料理
キッチンカーでは、様々な料理が提供されます。例えば、ハンバーガー、タコス、サンドイッチ、フライドチキンなどです。
出店場所によって販売されるものが異なり、オフィス街であれば弁当などが販売されていることもあります。
キッチンカーの出店方法
キッチンカーは、様々な場所で出店することができます。その中でも、特に人気のある場所や方法を紹介します。
イベント会場
イベント会場では、コンサートやフェス、マーケットなどのイベントが開催されます。
こうしたイベントでは、多くの人が集まるため、キッチンカーも出店するのが一般的です。出店したい場合はイベント情報を調べて、開催者へ問合せしましょう。
出店時はイベント会場管轄の保健所の営業許可証コピーが必要なので、事前に準備しないといけません。
オフィス街
オフィス街では、働く人々がランチや休憩時に利用する場所としてキッチンカーが活躍します。
多忙なビジネスパーソンや学生たちにとって、手軽に美味しい食事を提供してくれるキッチンカーは大歓迎です。
出店したい場合は、場所の管理業者や出店スペースを管理するサイトなどに登録、申請をしましょう。
商業施設
商業施設やショッピングモールでは、買い物の合間に食事を楽しむ人々が多く訪れます。
そこでキッチンカーが出店することで、お買い物の合間に気軽に美味しい食事を楽しむことができます。
出店したい場合は、施設の管理会社にお問合せしましょう。
観光地や公園
観光地や公園では、地元の人々や観光客がリラックスしたり楽しんだりする場所です。
こうした場所では、景色を楽しみながら外で食事をすることができ、集客もしやすいです。
しかし、自治体や行政が管理していることも多く、許可を取るのは容易ではありません。
大学
大学キャンパスでは、学生たちが勉強や授業の合間に食事をとる場所としてキッチンカーが人気です。
若者が対象になるので、流行りのものは特に人気が出やすいです。出店したい場合は、大学にお問合せしましょう。
キッチンカーをフランチャイズで開業するメリット
キッチンカーをフランチャイズで開業することには、多くのメリットがあります。そのメリットを以下で解説します。
マニュアルやメニューがある
フランチャイズで開業すると、開業時に必要なマニュアルやメニューが提供されます。
これにより、メニューを考える手間を省くことができ、未経験でもスムーズに店舗を運営することが可能です。
メニューの考案は、見た目や味、競合や市場動向など様々な観点から行う必要があり大変なので、既に準備されていると少し気が楽になります。
出店場所を確保しやすい
キッチンカーは出店場所がとても大事です。ただし、個人で開業しても簡単に出店できずに苦労する人もいます。
フランチャイズの場合は実績や信頼、管理者とのコネクションがあるので、個人で開業するよりも出店しやすいのがメリットの1つです。
また、フランチャイズの本部は、既に多くの経験を積んでおり、成功しやすい出店場所を把握しています。そのため、新規フランチャイズ店舗が出店する際には、本部が適切な場所を提案してくれます。
本部からノウハウやサポート提供がある
フランチャイズの本部は、経験豊富なスタッフや専門家からなるチームを持っています。
開業時から研修やサポートを受けることができるため、経営者としてのスキルや知識を効果的に向上させることができます。
また、フランチャイズの場合、集客を自分ですべて行う必要がなく、本部側でもサポートしてくれるのも特徴です。
さらに、仕入れ先も準備してくれることが多いので、仕入れ先に悩む必要もなくなります。
キッチンカーをフランチャイズで開業するデメリット
キッチンカーをフランチャイズで開業することには、多くのメリットがありますが、同時にデメリットも存在します。それらを以下で解説します。
経営の自由度が低い
フランチャイズの場合、本部から提供されたマニュアルやガイドラインに従う必要があります。
メニューやマニュアルを準備してくれるのはメリットでもありますが、自分のアイデアを形にしにくいデメリットでもあります。
自分でいろいろ考えて経営をしたい方は、フランチャイズの中でも比較的自由度の高い本部を見つけると良いでしょう。
ロイヤリティの支払いで収益が減る
フランチャイズ契約には、本部に対してロイヤリティの支払いが課されます。これは、フランチャイズのブランド使用権やサポート提供などの費用です。
しかし、これらの支払いは収益から差し引かれるため、自分の利益が減少させます。
ただし、キッチンカーはロイヤリティが発生しない本部も多いので、複数のフランチャイズで比較検討してみましょう。
フランチャイズキッチンカーは儲かる?平均年収は?
フランチャイズのキッチンカーの平均年収は、400~500万円程度と言われています。これは、出店場所や出店日数によっても異なります。
イベント会場や観光地などの良い場所を確保することができると、年収も上がりやすくなります。
また、メディアやSNSでの露出が増えると人気となり、一気に行列になることも多いです。
そのため、他との差別化やSNSでの積極的な投稿が成功への大きなカギになります。
フランチャイズキッチンカーの開業に必要な資金
フランチャイズのキッチンカーを開業するためには、開業資金と運営資金が必要です。ここでは、それぞれの資金についてみていきます。
フランチャイズのキッチンカーの開業資金
開業資金はフランチャイズ加盟金や車両などによって異なりますが、200~300万円ほどが一般的です。
以下では、例としてキッチンカーの開業資金でかかる項目や金額を説明していきます。
項目 | 金額 |
加盟金 | 0~100万円 |
保証金 | 0~50万円 |
車両・設備費 | 0~400万円 |
研修費 | 0~30万円 |
加盟金はブランドや商標権利用、サポート提供に対して支払う初期費用です。キッチンカーの場合、加盟金が無料のフランチャイズも多くなっています。
保証金も初期費用の1つで、毎月支払うロイヤリティが支払えなかった時のための費用です。そのため、契約解除時に返ってきます。
車両費は開業費のほとんどを占め、車両タイプや設備などによって異なります。リースの場合は初期費用0円で始めることができるので、初期費用を抑えたい方におすすめです。
研修費は開業前に行う研修にかかる費用です。研修費も無料で提供しているところもあります。
フランチャイズのキッチンカーの運営資金
運営資金もロイヤリティや車両維持費などによって異なりますが、以下でキッチンカーの運営資金でかかる項目や金額を説明していきます。
項目 | 金額 |
人件費 | 0~40万円 |
賃料 | 0~10万円 |
車両維持費 | 10~20万円 |
仕入れ費 | 売上の30~40%程度 |
ロイヤリティ | 0円が多い |
人件費は1人で営業する場合は0円で済みます。ただし、イベントへの出店時などはスタッフが必要になるので、事前にシミュレーションしておきましょう。
賃料はかからないこともあります。しかし、仕込みをキッチンカーではできないと保健所に言われた場合、他に物件を借りる必要があります。
車両維持費は、リース代や駐車場代、保険代、ガソリン代、点検費用などです。少し多めに予算を立てておきましょう。
仕入れ費は売上の30~40%が目安です。ただし、提供するメニューによっても異なります。
ロイヤリティ費は、0円で設定していることが多いです。ロイヤリティがかかる場合も、月数万円以内には収まります。
キッチンカーの開業に必要な資格や許可
キッチンカーを開業するためには、様々な資格や許可を得る必要があります。以下でそれらの用語の解説をします。
食料品衛生責任者
飲食店に1人以上は在籍していないといけない国家資格です。オーナーが自分で取得するか、従業員に取ってもらうか、資格保有者を雇うことが必要です。
各都道府県で行われている講習を受講終了して、保健所に申請することで資格を取得できます。
栄養士、調理師、製菓衛生師などの資格を保有している方は、保健所に申請するだけで大丈夫です。
保健所の営業許可
車内で調理して提供する「飲食店営業(自動車)」に当てはまるので、飲食店営業許可を保健所に申請する必要があります。
申請の前に食品衛生責任者を取得しておかないといけませんので、早めに準備しておきましょう。
申請後、間取りや立ち入り検査等での審査が通れば、無事許可証が交付されます。
複数の地域でキッチンカーを営業する場合は、地域ごとに保健所の営業許可の取得が必要です。
フランチャイズキッチンカーを開業する準備
フランチャイズキッチンカーを開業するためには、様々な準備が必要です。以下では、その準備について詳しく解説します。
資料請求や説明会への参加
興味のあるフランチャイズ企業に対して資料請求を行い、開業に関する詳細な情報を入手します。
その後、フランチャイズ企業が説明会を開催している場合、参加してビジネスモデルや契約条件などについて理解を深めます。
フランチャイズ担当者との面談
資料請求や説明会を通じて興味を持ったフランチャイズ企業と、担当者との面談を行います。
この面談では、開業に関する疑問や不安を解消したり、具体的な契約条件や支援内容について詳しく話し合います。
契約審査申し込み
フランチャイズ企業との面談が成功し、開業を希望する場合は、契約審査の申し込みを行います。
この審査では、経営能力や資金力などが確認され、フランチャイズ契約が適切かどうかが判断されます。
加盟金の支払い
契約審査が通過した後は、加盟金を支払います。
契約が締結されてすぐに支払いを行ケースもあるので、事前に準備しておきましょう。
資格や許可取得
先程もお伝えした通り、キッチンカーの営業には、食品衛生責任者の資格と保健所の営業許可が必要です。
資格や許可の取得は、本部のサポートをもらいながら行えます。
車両の設備や内装の準備
キッチンカーを開業するためには、内装工事や設備・備品の導入が必要です。
キッチンやカウンターの設置、調理器具や食器の準備など、適切な設備を整えます。
フランチャイズによっては規制があることもあるので、事前に確認しておきましょう。
採用や研修
必要なスタッフを採用し、研修を行います。1人で営業する場合は採用する必要はありません。
基本的に少人数での営業になるので、全員が全ての工程をできるように研修で学ぶ必要があります。
フランチャイズキッチンカーの開業で失敗しないためのコツ
フランチャイズキッチンカーを開業する際、成功するためにはコツがあります。以下では、失敗を避けるためのコツについて解説します。
メニューが競合店と被らないようにする
競合店と同じようなメニューを提供すると、顧客が競合店と分散してしまいます。
そのため、自分のキッチンカーのメニューは競合店と被らないように工夫しましょう。独自の味やコンセプトを提供することで、顧客の興味を引くことができるでしょう。
悪天候時のキャンペーンを行う
悪天候の日は、客足が遠のきやすいものです。そこで、悪天候時にキャンペーンを行うことで、顧客を呼び込むことができます。
例えば、雨の日限定の割引や特別なセットメニューを提供することで、顧客の来店を促すことができます。
キャンペーンの告知はSNSで行うと大勢の方に認知してもらえるので、SNSを積極的に活用することが大事です。
顧客単価を上げる工夫をする
顧客単価を上げる工夫をすることも重要です。
例えば、ドリンクやデザートのセットメニューを提供することで、単品よりも高い売り上げを見込むことができます。
また、サイドメニューやトッピングの追加など、付加価値を提供することで顧客単価を増やすことができます。
出店場所の客層のニーズに合う商品を提供する
出店場所の客層のニーズに合った商品を提供することも重要です。
例えば、オフィス街ではランチ向けの軽食や定食が需要が高いかもしれませんが、観光地では地域特産のスイーツや軽食が人気かもしれません。
出店場所の特性を考慮し、商品ラインナップを検討しましょう。
リスクを最小限にするために小さく始める
リスクを最小限にするためには、小さく始めることが大切です。
初めは小規模な出店から始め、市場の反応を見ながら徐々に拡大していくことで、リスクをコントロールすることができます。
また、経営の安定性が確認された後に大規模な出店を考えることも重要です。
リスク防止のために保険に加入する
キッチンカーを経営する際には、さまざまなリスクが存在します。
例えば、事故や火災による車両や設備の損害、商品の安全性に関するクレームなどが挙げられます。
これらのリスクに備えるためには、適切な保険に加入することが重要です。
保険に加入することで、万が一の事故やトラブルに備えて財産や資産を守ることができます。
例えば、車両保険や生産物賠償責任保険など様々な種類の保険があります。それぞれのリスクに備えて、保険への加入がおすすめです。
まとめ
本記事では、フランチャイズのキッチンカー(移動販売)開業について詳しく解説しました。
キッチンカーの出店場所はいろいろあり、出店場所によって需要も異なります。提供するメニューに応じて出店場所を変更できるのもキッチンカーのメリットです。
また、開業資金も店舗型の飲食店に比べると安い傾向があるので、始めやすいビジネスの1つです。
フランチャイズキッチンカーの開業で失敗しないためのコツ
・メニューが競合店と被らないようにする
・悪天候時のキャンペーンの行う
・顧客単価を上げる工夫をする
・出店場所の客層のニーズに合う商品を提供する
・リスクを最小限にするために小さく始める
・リスク防止のために保険に加入する
詳細は本文で解説しているので、キッチンカーの開業をしたい方は参考にしてください。
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この記事の執筆者
フランチャイズ支援歴10年
松田 和也
大阪大学人間科学部卒業後、大手フランチャイズ本部の加盟開発担当として新卒入社。その後SVとして10年間従事し、フランチャイズオーナーの経営指導に携わる。過去100名以上のフランチャイズオーナーを支援し、撤退率3%以下の実績を持つ。2022年1月にいくらやフランチャイズ立ち上げメンバーとして参画。